キッチンやお風呂、トイレなど、毎日使う水回り。普段は何気なく使っている場所でも、実は小さな異変が「危険サイン」になっていることがあります。排水口の流れが悪い、カビのにおいがする、床がなんとなく湿っている……こうした症状を放置すると、水漏れやカビ被害、さらには住まい全体の劣化につながることもあるため注意が必要です。今回の記事では、そんな水回りのトラブルを未然に防ぐために知っておきたい「危険サイン」や「セルフチェックポイント」を場所別に詳しく紹介していきます。家の状態を知りたいという方はぜひ役立ててくださいね。
水回りの危険サインとは?

毎日使っている水回りは、気づかないうちに少しずつ劣化が進んでいくため、普段何気なく使っている状態では劣化していることに気付かないことも多いです。しかし水回りのトラブルを予防していくためには、劣化の時に生じる水回りの危険サインをきちんと見極める必要があります。そこでここでは、水回りが劣化し始めた時に発生する、水回りの危険サインについて詳しく解説をしていきます。
臭いの変化
水回りの異変で最も気づきやすいのが「臭い」です。排水口から下水のような臭いが上がってきてしまっているような場合では、排水トラップの水がなくなっていたり、排水口部分のパッキンの劣化などによって、臭気が逆流している可能性があります。また、カビ臭や湿ったような特徴的な臭いがする場合は、部品の故障や劣化などによって水気が上手く逃げずに湿気がこもっているか、水漏れが壁や床の内部で進行していることもあります。このように臭いは目に見えない異常を知らせるサインでもあり、放置すると建材や壁紙に臭いが染みついて取れなくなることもあるため、普段から気にしておきたい危険サインのひとつです。さらに湿気によるカビやダニの発生、健康被害を招くおそれもあるため、においの変化には敏感になっておくことが大切です。
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音の異変
普段は意識しない水の音や配管の音にも、危険サインが隠れています。蛇口を閉めたのに「ポタポタ」と音がする場合は、パッキンの劣化や水圧の異常が考えられます。また、壁の中から「ゴボゴボ」という音がする場合は、配管内の空気がうまく抜けず、詰まりや逆流が起こっているかもしれません。最悪なケースでは、壁の中で配管が壊れることで、漏水を起こしていることもあります。壁のなかで水漏れが発生すると、当然壁の中を開けての修理や乾燥が必要になりますし、断熱材を傷めてしまうことで修理費用が膨大になることもあります。こうした水回りや壁から発生する音の異変を放置すると、水漏れや水圧不良、最悪の場合は配管の破損に発展することもあります。普段とのちょっとした音の違いを感じたら、早めに原因を探ることが大切です。
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湿気や結露の増加
水回りは湿度が高くなりやすい場所ですが、最近特に結露が増えた、壁や床がしっとりしているなどの変化があれば注意が必要です。湿気がこもるとカビの繁殖環境が整うだけでなく、木材や壁紙の劣化を早めてしまいます。湿気が酷い場合は、壁紙が浮いたり剥がれ落ちてしまったり、偏食をするなどして、見た目にも変化が出てしまうことも多いです。さらに床下や壁の内部に湿気がたまると、目に見えない部分で腐食が進み、住まいの構造そのものに悪影響を与えることもあります。換気不足だけでなく、配管や排水の不具合によって湿気が発生しているケースもあるため、単なる結露と軽視せず、原因を把握することが大切です。
見た目の変化
水回りの危険サインは、見た目の変化にも現れます。例えば、壁紙の浮きや変色、床材の膨らみ、シンク下の木材が変色しているといった現象は、水漏れが長期間続いている可能性があります。さらに、金属部分にサビが出てきたり、シリコンの目地が黒ずんでいる場合も、湿気やカビが内部まで浸透している証拠です。外見上は小さな変化でも、内部ではすでに深刻な劣化が進んでいることもあるため、見た目の異常は「単なる経年劣化」と思わず、早めに点検を行うことが住まいを守るポイントです。
キッチンのセルフチェックポイントとは?

毎日使うキッチンは、水・熱・油・湿気といった、さまざまなトラブルの要素が集中し、そしてトラブルが発生しやすい場所です。使い慣れているからこそ、小さな異変を見逃してしまいがちですが、食材を扱う場所ですので清潔さを保っておきたいですよね。ここでは、キッチンで確認しておきたいチェックポイントを紹介していきます。
シンク下の収納スペース
シンク下は見えにくく通気も悪いため、実はとても湿気がこもりやすい場所です。開けたときにカビ臭さを感じたり、壁面や配管周りに結露や黒ずみがある場合は、水漏れや排水の滲み出しが起きている可能性があります。パッキンの劣化や排水ホースの緩みなど、目で見ても分かりにくいようなわずかな隙間からでも水分は漏れ出します。放置するとカビが繁殖して収納物が傷むだけでなく、木材部分が腐食し、悪臭の発生源にもなります。粉ダニと呼ばれる小さなダニが発生する原因ともなり、大量に発生した粉ダニは食材に紛れ込むこともあるため、特に注意が必要です。シンク下の収納スペースは週に1度程度はトラブルが発生していないか、臭いや目視で確認し、さらに定期的に扉を開けて風を通しておくとトラブルを予防できます。
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排水口の詰まりや異音・異臭
排水の流れが以前より遅くなったと感じたら、油汚れや食べカスが排水管に付着して詰まり始めているサインです。調味料や不要になった洗剤などの大量廃棄が、配管詰まりの原因になっていることもあります。特にキッチンは油を多く使うため、洗い流した油が冷えて固まり、管の内側にこびりついていきます。水が流れにくくなり、やがてゴボゴボという音や、時に悪臭を伴うようになります。市販のパイプクリーナーで改善する場合もありますが、配管内に汚れが固まってしまっているような状態では、一時的な効果しか得られません。無理にスプーンなどで突くと配管を傷つける恐れもあるため、異常を感じた時点で早めに専門業者に点検してもらうことが大切です。
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食洗機まわりの異音や水漏れ
食洗機を使用している家庭では、本体の下や接続ホースからの水漏れが起きていることがあります。運転中に「シュー」や「カタカタ」といった異音がしたり、床にうっすら水がにじんでいる場合は注意が必要です。食洗機は高温の水を扱うため、ホースやゴムパッキンが劣化しやすく、接続部分のわずかな隙間から漏水することもあります。放置すると床材の腐食や下地のカビ、家電内部の故障につながる可能性があります。水漏れが小規模でも感電の危険があるため、異音や水滴に気づいたらすぐに使用を停止し、メーカーまたは専門業者に点検を依頼しましょう。
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洗面所・お風呂場のセルフチェックポイントとは?

洗面所やお風呂場は、家の中でも特に湿気がこもりやすく、水漏れやカビの発生が起こりやすい場所です。日常的に使用するため不具合に気づきにくい反面、劣化が進むと住まい全体へ悪影響を及ぼすこともあるため、毎日使うからこそ注意しなければいけない場所でもあります。ここでは、洗面所・浴室で確認しておきたいセルフチェックポイントを紹介していきます。
床や壁の黒ずみ・浮き
洗面所や浴室の床・壁の黒ずみや膨らみは、単なる汚れではなく、水が内部に染み込んでいるサインかもしれません。特に洗面台の下や浴室ドアの周辺は、水が飛び散りやすく劣化が早い部分です。目地のヒビやコーキングの剥がれから水が侵入すると、内部の木材や下地が腐食し、床がふわふわしたりカビ臭が発生することもあります。見た目の変色を放置すると、やがて壁紙の浮きや構造材の腐朽へと進行します。洗面所やお風呂場付近の床は、濡れた体で歩くこともあったり、水をこぼしたりしがちな場所ですが、水回りを使用していないにも関わらず床が湿っているような場合は、配管や給水管の小さな漏れも疑いましょう。
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排水口のぬめりや異臭
洗面所や浴室の排水口は、石けんカスや皮脂、髪の毛などが溜まりやすく、詰まりや悪臭の原因になります。表面を掃除してもすぐ臭いが戻る場合、排水トラップやパイプの奥に汚れがこびりついている可能性があります。特にお風呂の排水は湯気で温かく湿った状態が続くため、カビや雑菌が繁殖しやすい環境です。放置すると水の流れが悪化し、逆流や床下漏水につながるケースもあります。定期的にヘアキャッチャーを清掃し、月に1〜2回は排水パイプ用洗浄剤で奥まで洗浄しておくとトラブル予防になります。
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鏡・金属部分・パッキンの劣化
浴室の鏡や蛇口、シャワーヘッド、パッキン部分の変色や白い汚れは、水垢やカルキ汚れによるものです。これを放置すると、金属部分がサビて水漏れを起こしたり、シリコン部分が劣化してカビが定着してしまいます。また、鏡の裏面が黒ずんできた場合は「裏腐食」と呼ばれる現象で、湿気が内部まで侵入している証拠です。見た目の問題にとどまらず、劣化が進むと取り替えが必要になることもあるため、早めのケアが大切です。入浴後に水滴を拭き取る習慣をつけ、週に一度はクエン酸や重曹を使ったお手入れを行うと、清潔な状態を保てます。
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トイレのセルフチェックポイントとは?

トイレは家庭の水回り設備の中でも使用頻度が高く、水漏れや詰まりといったトラブルが起きやすい場所です。そのためトラブルが発生しているにも関わらず、放置すると床の腐食やカビ、悪臭など、衛生面にも大きな影響を与えることがあります。トイレは使えなくなると特に困る場所ですので、困らないためには異変に早く気づくことが大切です。ここでは、トイレならではのセルフチェックポイントを紹介していきます。
水の流れが悪い・異音がする
トイレを流したときに「ゴボゴボ」「ポコポコ」といった音がする場合は、排水管や下水の空気の流れが乱れているサインです。排水管の中にペーパーや汚れが溜まっていると、水の流れがスムーズにいかず、空気が押し戻されて音が発生します。放置すると、やがて完全に詰まり、水が便器からあふれる危険もあります。特に節水型トイレでは水量が少ないため、わずかな汚れでも流れが悪くなる傾向があります。また、タンク内の部品がずれていることで異音が出ることもあるため、音が続く場合は一度タンクの中を確認してみましょう。それでも原因が分からない場合は、早めにプロの業者に依頼をして、点検を行ってもらうと安心ですよ。
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タンクや便器の周囲が湿っている
タンクや便器のまわりが常に湿っている場合、単なる結露ではなく「微細な水漏れ」の可能性が高いです。特に夏場や暖房の効いた冬場などは結露と区別がつきにくいですが、床がいつも濡れていたり、臭いが出てきたら要注意です。パッキンの劣化、ボルトのゆるみ、給水管の接続部分の不具合などが原因のこともあります。長期間放置すると、便器の下にある床材が腐り、最悪の場合は便器ごと傾いてしまうケースもあります。こまめに乾いた布で拭き取り、数時間後に再び濡れているようなら、水漏れの可能性が高いです。早めに専門業者に見てもらうことで被害を最小限に抑えられます。
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掃除をしても黄ばみや黒ずみが取れない
ブラシでこすっても取れない黄ばみや黒ずみは、単なる汚れではなく「便器の表面コーティング劣化」のサインです。コーティングが剥がれると汚れや水垢が付きやすくなり、菌の繁殖も進みやすくなります。また、長年の使用で水道水中のミネラル成分が蓄積し、内部に硬いスケールができていることもあります。黄ばみや黒ずみの頑固な汚れは掃除では限界があるため、便器の交換を検討する時期の目安だと考えましょう。汚れが落ちにくくなったと感じたら、単なる掃除不足ではなく経年劣化を疑うことが大切です。
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まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。