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自宅の給水管(水道管)の種類はどれ? 配管の交換はいつ行う?

お役立ちコラム

「あなたの家で使っている給水管の種類はなんですか?」と聞かれて、今すぐパッと思いついたり、種類を正確に答えられる方は少ないですよね。配管の寿命を考えると、自宅に使っている配管の種類を把握しておくことは、とても大切なことなのです。しかし、住宅を建てる際や購入時などに、配管に意識を向ける方は多くはないです。住宅の安全のために大切なことであるにも関わらず、配管の重要性は意外と伝わりにくいものです。住宅の安全性や配管トラブルを防ぐためには、給水管の種類や寿命を知っておき、定期的なメンテナンスを実施する必要があります。そこで本記事では、現在使われている種類の給水管と、交換やメンテナンスのタイミングについて詳しく解説をしていきます。

現在建っている住宅で使われている給水管の種類は、主にこれからご紹介する3種類に分類されます。3種類の給水管の特徴について、まずは解説をしていきます。自宅の給水管の種類がどれか、築年数から想定することもできますが、建築時の図面などにも書いてありますし、施工した業者に問い合わせることで知ることができます。ぜひこの機会に、自宅の給水管の種類やその特徴について、確認してみましょう。

金属製の給水管には2種類あり、それぞれ「鉄管(鋼管)」「鉛管」と呼ばれています。鉄菅は耐震性に強いという面から、30年ほど前まではメインで使われることが多かった給水管です。鉛菅は、鉄菅よりも古い歴史がありますが、耐久性の面で鉄菅が出てからはあまり使われることはなくなりました。しかし鉄菅も、錆びや金属特性の穴あきなどといった劣化症状が問題視されるようになり、現在の新築住宅では使われていません。一方で築年数が30年を超える住宅では、新築当初に設置した鉄菅を使っている可能性は十分にあります。

塩ビ管と呼ばれる塩化ビニル管は、塩化ビニルの樹脂で作られた配管です。塩ビ菅は給水管目的ではなくものも含まれるため、ここでは住宅の給水管に使用されている「HI管(HIVP管)」「HT管(HTVP管)」の2種類をご紹介します。まずHI管ですが、こちらはHT菅と比べると衝撃に強く、寒い気候でも配管の機能が低下することがない点から、寒冷地での使用も可能です。つぎにHT菅ですが、耐熱性がある配管となっており、給湯管や冷暖房菅などに使われています。塩ビ管はサビによる腐食などのリスクがないため、配管コストはかかるものの、一定の需要がある配管です。

ポリ管と呼ばれるポリエチレン管は、ポリエチレンという合成樹脂の一種で作られた配管です。ポリ管は、施工やメンテナンスが従来の配管よりも簡単だという面で人気があり、今は主流の給水管の配管となっています。使う場所によってさまざまな種類のポリ管を使い分けていくわけですが、使い分けは業者が行ってくれるため、細かい部分までは覚える必要はありません。ただし、ポリ管は露出型配管に強い「高密度ポリエチレン二層管」という製品もあるため、リフォームの際に後付けが必要になった場合は使う可能性のある配管であると覚えておくといいかもしれませんね。

給水管は一度設置したらそのまま放置されてしまいがちです。普段目につく場所にはないため、メンテナンスが必要であるという認識がない方も中にはいらっしゃいます。しかし、給水管は目に見えない場所にあるからこそ、定期的にメンテナンスをしていく必要があります。また、配管の耐用年数に沿った年数で、給水管の交換も検討していかなければいけません。そこでここでは、給水管の種類別の耐用年数と、適切なメンテナンス時期や配管の交換時期について解説をしていきます。

現在も使われている金属製配管の耐用年数は、およそ15年~20年と言われています。特に問題なく使えているのであれば、20年を目安に配管の交換をしても問題はありません。ただし金属製ですので、どうしても劣化に伴いサビが発生してきます。清潔な水道水として使うためには、劣化症状が出始めて比較的早い段階で、配管の交換が必要になってきます。今現在金属製配管を使われている住宅でも、配管の交換する際には、金属製配管以外への交換を勧められることがほとんどです。また鉛菅は、現在の住宅ではほとんど見られませんが、1978年以降新規使用を禁止されているため新たな設置はできません。金属製配管を使われている場合は耐用年数以外にも、「水が鉄臭くなってきた」「茶色や赤茶色の水が出る」などの症状が現れ始めた場合、メンテナンスのサインと言えます。金属製配管を現在も使用している方は半年~1年ごとに、異常がないかの確認としてメンテナンスを行うと安心です。

・耐用年数は15年~20年ほど
・20年を目安に他の種類への配管へ交換を検討する必要がある
・半年~1年ごとのメンテナンスが望ましい

塩ビ管は、金属製配管よりも耐用年数が長く、およそ20年〜25年と言われています。耐用年数は比較的長い方ではありますが、25年以上同じ配管を使い続ける場合、水漏れなどのリスクがあがります。そのため、配管の劣化状況に合わせて25年を超える前に交換が必要なこともあります。しかし現在は耐用年数よりも長い期間で問題なく使えていることも多く、劣化症状やトラブルがない場合は、必ずしも25年で交換しなければいけないというわけではありません。ただし給水管全体としての寿命は40年と言われることもあるため、問題がない場合でも40年以上使用している場合は交換するのが望ましいです。水漏れなどの大きなトラブルが起きていない場合は、目立った劣化症状も分かりにくいため、1年ごとのメンテナンスを実施するようにしましょう。

・耐用年数は20年~25年
・40年を超えての使用は危険
・1年ごとのメンテナンスが望ましい

ポリ管は、塩ビ管よりも更に耐用年数が長く、およそ30年〜40年と言われています。日本の木造戸建ての寿命は、特別な補強などを行わない場合、最長で80年ほどです。そのため、40年ごとに配管の交換を行う場合、2回ほどの交換工事が必要になるという計算になります。上記でも触れたように、給水管は40年以上の使用は推奨されていないため、耐用年数が長いポリ管でも安全に水道を使用するうえでは交換は必須です。ポリ管の場合も、水漏れなどのトラブルが発生していない場合は、劣化に気付きにくいことがほとんどです。劣化してトラブルが起きてからでは遅いため、1年ごとのメンテナンスを実施すると安心です。

・耐用年数は30年~40年
・40年を超えての使用は危険
・1年ごとのメンテナンスが望ましい

現在主流で使われている給水管の劣化症状は、記事内でも触れたように、非常に「劣化が分かりにくい」ものが多いです。しかし普段水道を使っているなかで、ちょっとした違和感を感じることがあれば、もしかするとその違和感が給水管の劣化サインかもしれません。そこで最後に、気付くにくい給水管の劣化サインについて解説していきます。

給水管が劣化していたり、穴あきなどのトラブルが発生している場合、シャワーや蛇口などから出る水の水圧が低下しているように感じることがあります。急に水圧が弱くなった、という場合は給水管が劣化してたり、すでに水漏れが発生している可能性があります。

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給水管が劣化している場合、ガタガタといった異音がする場合があります。ほとんどの給水管は壁の中や床、天井などに設置されているため、こうした異音はなかなか気付きにくい部分でもあります。また、「まさか建物の中に埋まっている給水管から音がしているとは思わなかった」と、異音に気付いていながらも放置してしまう方も多いです。万が一劣化から水漏れが発生した場合は、壁や床、天井の中で水漏れが発生することもあります。

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水道代が高騰している場合は、給水管の劣化症状と同時に水漏れが発生している可能性があります。上記のように、壁や床、天井などで少量ずつ発生しているような水漏れは、実はなかなかすぐには気付けないものです。水道代の請求がきて、水漏れに気付くという方も多いです。ただし判断に困る微妙な高騰の場合は、業者をすぐに呼ぶべきか悩みますよね。そこで使えるのが、水道メーターです。水道メーターを使うことで、今現在水漏れが発生しているのかを調べることができます。水漏れチェック方法は以下の記事に詳細がありますので、参考にしてみてくださいね。

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