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給湯器の凍結予防を忘れずに! 慣れない凍結予防もこれで完ぺき!

お役立ちコラム

2024年2月、関東圏で大雪が降り、交通機関や物流などに大きな混乱が生じたことが、記憶に新しい方は多いのではないでしょうか。北海道や、東北地方、日本海側の地域などの方は降雪に慣れていることが多いですが、関東圏などでは降雪に慣れない地域ですので、想定外の部分でさまざまなトラブルが起きてしまうものです。私たちの生活の中で身近な部分で見ると特に多いのが、給湯器や水道管などの凍結トラブルです。「関東の中心部に住んでいるし凍結とは無縁だろう」と思われている方でも、「朝起きたらお湯が使えなくなっていた」「水道管が凍結してしまった」なんてトラブルに巻き込まれることは、全く珍しいことではないのです。そのため本記事では、今後再来するかもしれない大寒波や来年の冬に備えて、覚えておいていただきたい給湯器の凍結予防の方法について、解説をしていきます。

給湯器の凍結と聞いても、今まで経験がない方にとっては、なぜ起きてしまうのか分からないという方も多いかと思います。そこで最初に、給湯器の凍結が起きてしまう原因について解説をしていきます。

水は0度以下で凍る、という化学現象はご存じの方も多いかと思いますが、これは給湯器の中でも起きる自然な現象です。大寒波などにより外気温が氷点下になると、給湯器に通じる水道管が冷やされ、その中にある水が凍ります。その結果、給湯器の水道管の中で凍結が発生し、お湯や水が使えなくなるという現象が起きるのです。

大寒波が発生している時は、高い確率で強風が伴います。強風が吹いている時に外出をすると、気温よりも体感温度が寒く感じる経験をしたことがあるかと思いますが、これは水道管でも同様のことが発生します。外気温が氷点下に到達していなくても、強風により給湯器の水道管が冷やされることで、水道管内の水が凍ってしまうことがあるのです。「気温が0度を下回っていないから大丈夫だろう」と思って油断していると、強風により給湯器の水道管が冷やされ、凍結してしまう可能性もあります。

実は氷点下に達していても、給湯器内の水に動きがあれば水は氷りにくいため、簡単に凍結は発生しません。しかし、夜寝た後などに給湯器を使用しない状態が続くと、給湯器の水道管の水に動きがなくなるため凍結が生じやすくなります。そのため普段雪が降らない地域や比較的温暖な地域でも、大寒波などの影響により、冬の夜中などに凍結を起こしてしまう可能性は十分にあります。

給湯器が凍結する原因を見ると、関東圏の中心部など普段雪が降らない地域においても、凍結が発生する可能性があると知っていただけたのではないでしょうか。しかし、慣れていない方にとっては、給湯器が凍結した際にすぐに気付けないこともあります。では、給湯器が凍結した時はどのようになるのでしょうか。給湯器が凍結した時の症状を一緒に確認しておきましょう。

給湯器が凍結した場合、蛇口をひねると水は出るのにお湯が出ないという状態になります。これは、給湯器の中で凍結が起きている際に発生する現象です。逆に水も出ないという場合は、水道蛇口やそれに通じる水道管の凍結が考えられます。

給湯器の中で凍結が発生している場合は、お湯を使おうとすることで、給湯器から異音やガタガタと振動音が聞こえることがあります。この状態になっている時は、凍結により給湯器の内部が破損している可能性があるため、お湯を使おうと給湯器を動かすことでこのように異音が発生するのです。

凍結により給湯器の水道管内が膨張していたり、亀裂が入っていると、給湯器の下部から水漏れが発生することがあります。水漏れが起きている状態では凍結が解消されつつある状態ではありますが、凍結により何らかのトラブルが発生している可能性があるため注意が必要です。

使用している給湯器のメーカーにより異なりますが、給湯器に凍結が発生しているときはエラーコードが出ることが多いです。例えば大手給湯器メーカーのノーリツの場合は、「562(給水配管凍結)」「290(ドレン配管凍結)」「632/032(追いだき配管凍結)」を凍結の場合のエラーコードとしており、またコードを確認することでどこで凍結が発生しているか確認することができます。

参考元:株式会社ノーリツ
https://www.noritz.co.jp/aftersupport/disaster/cold_wave.html

給湯器が凍結した場合は、いくつかの方法で給湯器の凍結の有無を確認することができます。しかし、気を付けなければいけないのが、給湯器の凍結が招く二次被害です。時に命に関わる大きな事故につながる可能性のある給湯器ですから、凍結が発生した時こそ注意しなければいけません。では、給湯器が凍結した時にはどのようなことをしてはいけないのでしょうか。二次被害を予防するために、一緒に確認をしていきましょう。

給湯器の配管に限らずですが、凍結が生じた場合は熱湯を配管にかけるのは、やってはいけない行為です。「熱湯をかけることで手早く凍結を溶かすことができるのでは」、と考えるのは自然なことです。しかし、凍結が発生している場所が水道管内の場合は、熱湯が配管に大きな負担になってしまいます。突然の温度変化に耐えられず配管が破損してしまうリスクもあり、その後配管からの水漏れトラブルに発展する可能性が高いです。そのため、急いでいるからと言って給湯器の配管に熱湯をかけることは、しないようにしましょう。

給湯器の水道管で凍結が起きている場合、無理に給湯器を稼働させようとすることで、給湯器の凍結が原因で配管に破損などが生じる可能性があります。給湯器の凍結に気付かずに、または凍結を確認するためにお湯を少し出そうとした程度であれば問題はありませんが、その後も無理矢理稼働させようとお湯を使い続けようとするのは大変危険です。一般的な家庭ではガス給湯器を使用している多く、ガス給湯器はガスを使う設備でもあるため、間違った使い方をすることで不完全燃焼などが生じるリスクもあります。給湯器が凍結している場合は、基本的には解凍するまで稼働させないことが、二次被害を予防するうえで大切です。

給湯器が凍結してしまった場合、どのように対処するのが正しいのでしょうか。上記でご紹介したような、給湯器の凍結時にやってはいけない行動を理解したうえで、ここでは正しい対処法について一緒に見ていきましょう。

急いでいない、という方であれば、給湯器の凍結が自然解凍するのを待つのが一番です。凍結が発生しても、大体のケースでは日中の一番気温が高い時間帯には解凍していることが多いです。そのため、昼の12時~15時にかけてお湯を出してみて、解凍を確認したらそのまま使用しても問題ありません。念のため、給湯器からの水漏れや異音がないかだけは確認しておくと安心です。

今すぐにお湯を使いたい、という方は、人肌程度のぬるま湯を用意して、凍結した配管部分にかけるようにしましょう。手順としては、まずは給湯器の電源を切り、ガス栓をしめます。その後で、水道管の元栓を少し緩めます。続いて配管にタオルで当て布をして、その上からぬるま湯を少しずつかけていきます。様子を見ながら配管の水に動きがあるようであれば、ぬるま湯をかけるのをやめて、乾いたタオルでしっかりと配管まわりを拭いていきます。最後に水道管の元栓をしめ、ガス栓をあけて、給湯器の電源を付けましょう。この流れで、凍結を溶かすことが可能です。

ここまでで、給湯器の凍結の対処法について解説をしてまいりましたが、できれば凍結が発生する前に予防したいものですよね。特に凍結トラブルは忙しい朝の時間帯に発覚することが多く、ぬるま湯で溶かしている時間もない、と大変な思いをされる方も多いです。そのため最後に、給湯器の凍結を予防するための正しい方法をお伝えして終わります。今後も発生するかもしれない大寒波や降雪に備え、覚えておくようにしましょう。

凍結予防として一番効果が見込めるのが、給湯器の水抜きという予防方法です。給湯器内に溜まっている水を排出させることで、配管内を空にして水の凍結を予防するというものです。まずは給湯器の電源を切り、ガス栓と給水栓をしめます。続いて給湯栓(水回りのシャワーや蛇口など全てが該当)を開けて、お湯を出し切ります。給水栓をしめているため、配管内にある水が全て抜けたらお湯が止まります。お湯が止まったことを確認したら給湯栓をしめ、再び給湯器まで戻り、給湯器下部にある給水水抜き栓と給湯水抜き栓をあけて作業は完了です。その他水回りごとの水抜きは、メーカーによってやり方が異なるため、メーカーの説明書に則って行うようにしましょう。

水抜きよりも手軽な方法としては、給湯栓から水を流し続けるといった方法があります。具体的には、給湯器のリモコンから給湯器の電源を切った状態で、お湯の出る蛇口をあけて少量の水を流したまま放置しておくということです。慣れていない方にとっては「水が勿体ないのでは」と不安かもしれませんが、実際に流す量は1分間に約400㎖程度で問題ないとされているため、夜間の間だけなどの対策であれば大きく水道代がかさむこともありません。ただし水道代がどうしても気になる、という方は給湯器の水抜きの方がいいかもしれまんせんね。

実は今の給湯器のほとんどが、自動で凍結予防対策をしてくれる装置が備わっています。給湯器に備え付けられた凍結予防ヒータと自動ポンプ運転が、外気温の低下を感知し自動で稼働してくれるのです。そのため、北海道や一部の豪雪地帯で常に氷点下などの状況ではない限りは、給湯器本体の凍結予防装置で十分であるケースがほとんどです。ただし、給湯器本体が電源プラグにきちんと接続されていることと、お風呂の残り湯が循環口から5㎝程度余分に湯船にある必要があるため、確認作業は必要です。また停電が発生している場合は予防装置が動かない可能性もあるため、100%確実であるとは言い切れません。その時の状況に応じて、臨機応変に行える対策を行いましょう。

弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。