毎日使うお風呂は湿気がたまりやすく、そのまま放置するとカビや嫌な臭いの原因になります。さらに湿気が続くと壁や天井の劣化にもつながるため、しっかりとした対策が欠かせません。特に重要なのが換気の仕方で、ただ換気扇を回すだけでなく扉を閉めて換気するのが効率的だと言われています。今回は、お風呂の湿気対策に欠かせない換気の新常識をわかりやすく解説します。この記事を読めば、毎日の換気を見直して快適なバスルームを保つコツを知っていただけますので、湿気でお困りの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
お風呂の湿気がもたらす問題とは?

お風呂は水を使う場所なので湿気がどうしてもたまりやすい場所です。湿気が長時間残ると、見た目の問題だけでなく、健康や建物の耐久性にも悪影響を及ぼします。カビや臭いが発生し、壁や天井の劣化も進むため、放置すると大きなトラブルにつながる恐れがあります。湿気による問題を正しく理解して、早めに対策を行うことが大切です。ここではお風呂の湿気がもたらす具体的な内容について、一緒に確認していきましょう。
嫌な臭いの発生
浴室の湿気が逃げずにこもると、カビや雑菌が繁殖しやすくなり、独特の嫌な臭いが発生します。この臭いは一度発生すると非常に強く、浴室だけでなく隣接する脱衣所や廊下にまで広がることがあります。臭いの原因はカビや雑菌が出す揮発性の物質であり、長期間放置すると、換気をしても簡単には消えません。臭いはただの不快感にとどまらず、心理的ストレスを増大させ、入浴時のリラックス効果を損なうこともあります。さらに、臭いの発生源が特定しにくく、何が原因か分からず悩むケースも少なくありません。家全体の空気の質に悪影響を与え、生活の質が低下する可能性があります。
壁や天井の劣化
湿気が長期間浴室内にとどまることで、壁や天井の素材に深刻なダメージを与えます。特に木材や石膏ボード、塗装された面は水分を吸収しやすく、湿気によって膨張や変形、ひび割れが発生します。こうした劣化は見た目の悪化だけでなく、建物の構造的な強度にも影響を与えかねません。さらに、湿った環境は腐朽菌やシロアリなどの害虫の繁殖を招く危険性もあります。これらの被害が進行すると、床下や壁の内部構造まで損傷し、修理費用が高額になるケースも多いのです。結果として、住宅の資産価値の低下や居住環境の悪化を招くことになるため、湿気による劣化は決して軽視できない問題となります。
金属部品の腐食
お風呂場の湿気は、蛇口やシャワーヘッド、排水口の金属部分にも大きな影響を与えます。湿度が高い状態が続くと金属表面に錆が発生しやすくなり、見た目の劣化だけでなく、機能面にも支障が出ることがあります。錆びた蛇口は水漏れの原因になったり、排水口の金属部品が腐食すると詰まりや悪臭の原因になることもあります。また、金属の腐食が進むと交換が必要となり、修理や買い替えのコストがかさむため経済的な負担も増えるのです。さらに、錆びや腐食によって汚れがつきやすくなり、清掃も難しくなるという悪循環に陥ります。
カビの発生
浴室内の湿度が高い状態が続くと、カビが発生しやすくなります。カビは湿気の多い場所を好み、壁や天井、床の目地などの隙間に繁殖します。見た目の黒ずみや斑点は一目でわかるため、清潔感を損なうだけでなく、家全体の印象にも悪影響を与えます。さらに、カビの胞子が空気中に飛び散ることで、アレルギー反応や喘息の悪化を引き起こすことがあります。特に免疫力の低い子どもや高齢者は、カビによる健康被害を受けやすく、呼吸器のトラブルや皮膚炎などを引き起こすリスクが高まります。また、カビの繁殖が進むと掃除だけでは取り切れなくなり、壁材の交換など大掛かりな修繕が必要になるケースもあります。
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お風呂の換気を効率的に行う正しい方法とは?

お風呂の湿気対策で一番重要なのは、効率の良い換気の仕方を知ることです。換気扇をただ回すだけでは湿気を十分に逃がせないこともあります。正しい方法で換気を行うことで、湿気を効果的に外に出し、カビや臭いの発生を防ぐことができるのです。ここでは、換気を効率よく行うための具体的なポイントについて詳しく説明します。
扉は閉めたまま換気扇を回す
なんとなく浴室の換気には、扉を開けたり、窓を開けたりするのが空気の流れを感じて効率的にも感じますよね。しかし実は、浴室の換気は扉や窓を閉め切った状態で換気扇を回すのが一番効率的な換気方法となります。そのため、浴室の扉は必ず閉めたまま換気扇を動かしましょう。扉を開けていると、湿った空気が家の他の部屋に流れてしまい、家全体の湿度が上がる原因になります。扉を閉めることで換気扇が浴室内の空気を直接外に排出しやすくなるため、湿気を効率よく排出できるのです。扉を開けたままでは空気がうまく循環せず、換気効果が弱まってしまいます。窓も通気や換気のために効果的ではあるものの、しっかりと換気を行いたい場合は換気扇を用いたほうがより効率的に換気できます。
入浴前から換気扇を回し、入浴後も続ける
換気扇はお風呂に入る前から運転を始め、入浴後もしばらく回し続けることが効果的です。入浴中に発生する蒸気を溜めこまないようにするためです。特に入浴後20〜30分程度は換気扇を止めずに回し続けることで、浴室内に残った湿気をしっかりと外に出せます。途中で換気を止めると、湿気が室内に残りやすくなり、カビや臭いの原因になります。換気扇の音がどうしても気になる、という方は、窓からの換気を活用するのもオススメです。
換気扇の性能の選定と定期的な掃除を行う
効率的な換気を実現するには、換気扇の性能も大切です。強力な排気能力を持つものや静音設計、省エネタイプなど、用途や浴室の広さに合った製品を選びましょう。また、換気扇は定期的に掃除しないとホコリや汚れで性能が低下してしまいます。ファンやフィルターの掃除を怠ると風量が落ち、湿気が十分に排出されなくなります。換気扇のメンテナンスも効率的な換気のために欠かせません。ただし換気扇の掃除は、奥の方は換気扇の細かな分解作業が必要になることもあり、個人で対応するのが難しいことも多いです。機械であるため掃除は専門的な知識が必要です。難しいと感じた場合は無理せず、プロの清掃業者に依頼するのが安心ですよ。
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換気以外の湿気対策も併せて紹介!

お風呂の湿気対策は換気が基本ですが、それだけでは十分とは言えません。「換気扇を回しているからお風呂の換気はバッチリ!」と思ってしまうのは危険です。お風呂の湿気対策は、換気扇の使用だけではなく、換気と併せて他の方法も取り入れることで、より効果的に湿気を抑え、快適な浴室環境を保つことができます。ここでは、換気以外にできる湿気対策を具体的にご紹介します。
浴室乾燥機や除湿機の活用する
近年は浴室乾燥機が標準装備されている住宅も増えています。浴室乾燥機は換気扇よりも強力に湿気を除去し、洗濯物の乾燥にも使えて便利です。浴室を使ったあとに乾燥機能を使うことで、湿気を効率的に取り除けます。また、浴室乾燥機がない場合でも、除湿機を浴室の近くに置いて使うのは効果的です。除湿機は空気中の水分を吸収し、湿度を下げてくれるため、カビや臭いの発生を抑えられます。どちらも定期的なメンテナンスが必要ですが、湿気対策にとても役立つアイテムです。
吸水性の高いマットや換気を妨げない家具配置にする
浴室の床や洗い場に敷くマットは吸水性の高い素材を選ぶと良いでしょう。水分を素早く吸収してくれることで、床に水が残りにくくなり、湿気の滞留を減らせます。また、浴室内に置く収納棚やカゴなどは、換気の妨げにならないように配置を工夫することが大切です。通気性が悪くなると空気の流れが滞り、湿気がこもりやすくなります。狭い浴室でも空気の通り道を確保することが、湿気を減らすポイントです。
定期的な掃除でカビや汚れを防ぐ
湿気が高い浴室はカビや汚れが発生しやすいため、こまめな掃除も湿気対策の一つです。特に換気扇や排水口、壁の隅など湿気が溜まりやすい場所は重点的に掃除しましょう。カビが発生すると湿気がさらにこもりやすくなり、悪循環に陥ってしまいます。掃除の際は、防カビ効果のある洗剤や専用のブラシを使うと効果的です。日常的に清潔な状態を保つことで、湿気によるトラブルを防げます。
水滴や水たまりを残さない工夫をする
お風呂の湿気は水滴や水たまりが残ることで悪化しやすいです。浴室の壁や床、鏡に水滴がついたままだと、その水分が蒸発して湿気を増やします。入浴後はできるだけタオルやワイパーで水滴を拭き取る習慣をつけるとよいでしょう。特に鏡やガラス、壁の凹凸部分は水がたまりやすいため、丁寧に拭き取ることが大切です。また、水たまりができやすい場所は排水の流れが悪くなっている場合もあるため、定期的に排水口の掃除やチェックをすることも湿気対策になります。こうした小さな工夫が積み重なることで、湿気を大幅に抑えることができます。
まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。