夏は気温や湿度が高くなるため、私たちの暮らしに欠かせない水回りでさまざまなトラブルが起きやすい季節です。冬の凍結や水道管破裂などの問題はよく知られていますが、実は夏場にも腐敗臭の発生や菌・カビの繁殖、配管の緩みからくる漏水といった特有のトラブルが多発しています。これらを放置すると不快な臭いだけでなく、健康被害や住宅の劣化にもつながりかねません。この記事では、夏に多い水回りトラブルの特徴とその予防法をわかりやすく解説し、快適な暮らしを守るためのポイントをご紹介します。
夏に増える水回りトラブルの特徴とは?

夏は気温や湿度が上がることで、水回りの環境が大きく変化します。その結果、普段は気にならないような臭いや汚れが目立ったり、設備の劣化が進行したりすることも増えてきます。冬は凍結トラブルについて度々テレビニュースや新聞で注意喚起されることから、意識している方も多いですが、夏は意外と盲点となりやすい季節です。そこでここでは、夏場に特に起こりやすい水回りトラブルの特徴を3つに分けてご紹介していきます。
気温が高くなると異臭がしやすくなる
気温が高くなる夏場は、キッチンや洗面所、浴室などの排水口から「ツンとした臭い」が漂ってくることがあります。これは、排水口内に残った食べかすや皮脂、髪の毛などの有機物が、熱と湿気の影響で急速に分解・腐敗し、悪臭ガスを放出するためです。特に排水トラップ)に水がたまっていないと、下水の臭いがそのまま逆流してくることもあります。また、夏場は家を留守にする時間が増えたり、旅行などで数日間水を流さないことが多く、排水トラップの水が蒸発しやすくなるため、臭いが強まる傾向にあります。臭いの発生は単なる不快感にとどまらず、虫や害獣を引き寄せる原因にもなるため、放置は厳禁です。特にクーラーなどが届きにくいキッチンや洗面所などでは、食べカスやゴミが少し残っているだけでも腐敗が進みやすく、真夏には半日程度でも放置することで強烈な臭いを放つこともあるため注意が必要です。
菌やカビの繁殖が加速しやすくなる
水回りに発生するカビや雑菌は、気温20℃以上・湿度70%以上の環境で一気に増殖します。夏の日本の気候は、まさに菌の天国と言える状態です。とくにキッチンシンク、洗面台の排水口、浴室のゴムパッキンやタイルの目地など、水気が常に残る場所では、清掃を怠ると数日で黒カビが広がってしまいます。さらに、エアコンの冷房使用によって室内の湿度は一見下がったように感じられますが、密閉された浴室や換気不足の洗面所などは、湿気がこもりがちです。こうした場所では見えないところで菌が繁殖し、アレルギーや皮膚トラブル、呼吸器系の疾患のリスクを高めることもあります。掃除の際に「カビが取りづらい」「何度掃除しても臭いが残る」といった症状が出ている場合は、表面の汚れだけでなく、内部での繁殖が進行しているサインです。
配管のゆるみ・劣化による漏水リスクが高まる
夏の暑さは、人間だけでなく水道管にもストレスを与えます。配管は金属や樹脂などでできており、温度変化によって膨張・収縮を繰り返しています。これが毎日続くことで、配管の継ぎ目やパッキン、ゴム製のシール部分などに微細なズレやヒビが生じやすくなります。また、湿気の高い状態が続くと金属部分が錆びやすく、劣化が加速します。とくに築年数が10年以上経過している家では、こうした劣化が進行しているケースが多く、気づかないうちに水漏れが起きて床下が腐食していた、という事例も珍しくありません。夏は冷房により床下の気温が下がり、配管外部との温度差で結露が発生することも。これが「水漏れ」と見分けがつきにくく、被害に気づくのが遅れる原因にもなります。
夏の水回りトラブルを防ぐ方法とは?

夏に発生しやすい水回りのトラブルは、あらかじめ予防しておくことで多くを回避できます。悪臭や菌の繁殖、漏水といった問題は、日々のちょっとした心がけやメンテナンスで大きく軽減可能です。ここでは、家庭で実践できる具体的な予防法を4つのポイントに分けてご紹介します。まだまだ暑い日が続きますので、夏の水回りトラブルを回避するためにも、具体的に予防策をチェックしておきましょう。
排水口・排水管のこまめな掃除と消臭対策
悪臭や詰まりの原因となる汚れやヌメリは、排水口から排水管の内部にかけて蓄積していきます。特に夏場は気温が高いため、有機物の分解が早く、臭いや雑菌の発生リスクが跳ね上がります。週に1回程度の排水口掃除を習慣化し、キッチンでは使い終わった後にお湯を流して汚れを押し流すのが効果的です。市販の排水管クリーナーや重曹とクエン酸を使ったナチュラルクリーニングもおすすめ。洗剤を使わずに済むため、配管への負担も軽減できます。また、排水トラップの水が蒸発してしまうと下水の臭いが逆流してくるため、長期間家を空けるときはコップ1杯の水を流し込んでおくと防臭効果があります。
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湿気対策と換気を徹底する
高温多湿の環境は、菌やカビの繁殖に最適な条件をつくります。浴室や洗面所、トイレなど、湿気がこもりやすい場所では、湿度をいかにコントロールするかがカギとなります。お風呂上がりには必ず換気扇を回し、扉を少し開けて空気を循環させるようにしましょう。特に浴室の天井や壁にできる結露は、放置するとカビの温床になります。タオルでさっと水滴を拭き取る習慣をつけることで、カビの発生をぐっと抑えられます。洗面台の下など、日が当たらず換気しづらい場所は、乾燥剤や除湿剤を設置して湿気を吸収させると効果的です。
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配管の定期点検と接続部の締め直しを行う
夏場は気温差により配管が微妙に膨張・収縮を繰り返し、接続部の緩みやパッキンの劣化を引き起こしやすくなります。これが小さな水漏れの原因になるため、年に1〜2回は配管周辺の点検を行いましょう。シンク下や洗面台の収納部分、洗濯機のホースまわりなど、普段見落としがちな部分も忘れずに確認を。水がしみ出した跡やサビ、黒ずみがあれば劣化のサイン。自分で点検するのが難しい場合は、水回りに詳しい業者に依頼するのも一つの方法です。水回りは単純そうに見えて、小さな部品やプロではないと見逃してしまうような不具合などが多く、自分で点検をすることでトラブルの発見が遅れてしまうことがあります。小さな不具合のうちに修理することで、大がかりな工事を防げます。
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水漏れに気づいたらすぐに対応すること
水漏れは初期段階では目に見えにくく、「なんとなく床が湿っている」「異音がする」などの小さなサインしか出ません。こうした兆候に気づいたら、すぐに確認と応急処置を行うことが大切です。放置してしまうと、床材の腐食やカビの発生、シロアリ被害など二次被害が発生する可能性があります。漏れている場所を見つけたら、まずは止水栓を閉め、水を止めましょう。その後、タオルなどで水をふき取り、必要に応じて専門業者に連絡を。夏場は繁忙期になる業者も多いため、早めの対応が被害を最小限にとどめるカギとなります。
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まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。