キッチンの給湯器は、寒冷地や古いオフィスビルで見られることが多いものです。現在では使用頻度が減り、見たことがない方も多いかもしれません。しかし、使用中の方は水漏れなどのトラブル時に注意が必要です。室内設置の場合、屋外設置型よりも二次被害が大きくなる可能性があるため、予防策や適切な対処法を知っておくことが重要です。そこで今回はキッチンの給湯器について、水漏れしまった際の対処法や原因、予防法について詳しく解説をしていきます。
キッチンの給湯器から水漏れしたら、すぐにコレをして!

キッチンの給湯器が水漏れした場合は、すぐに二次被害を防止するための行動をとりましょう。どんなことをしたらいいか分からない、あるいはどんな危険性があるか分からないという方に向けて、まずはキッチンの給湯器が水漏れした場合にすぐに行うべき行動について解説していきます。以下の内容は、一般的な給湯器にも当てはまることですので、屋外給湯器を使用されている方も万が一の際に備えて覚えておくと安心ですよ。
給湯器の使用を中止する
キッチンの給湯器から水漏れしていることに気が付いたら、まずは給湯器の使用を中止しましょう。キッチンの給湯器は、キッチンの水回りからお湯を出さなければ可動しません。驚いて蛇口を開けっ放しにしてお湯を使ったままにしてしまうと、給湯器が稼働し続けてしまい、二次被害につながる危険性が高くなります。そのため水漏れに気が付いたらお湯を使うのをやめましょう。
窓を開けて換気する
続いて窓を開けて換気を十分に行いましょう。キッチンに付いていない場合は、部屋の窓を開けるなどして外気を取り込める環境を作りましょう。ここで、水漏れなのになぜ窓を開けるのか疑問に感じた方もいるのではないでしょうか。キッチンの給湯器の水漏れが広範囲に広がっていたり、給湯器内部の他の部品に水が触れてしまっている場合、水漏れ意外にもガス漏れが不完全燃焼が生じる場合があります。ガス漏れなどの場合はガス臭さやボンッという爆発のような音が聞こえることが多く気付きやすいケースが多いですが、不完全燃焼の場合は臭いも音もなく一酸化炭素が気付かない間に部屋中に充満していってしまいます。一酸化炭素を一度に大量に吸い込むと、最悪の場合死に至ることもあります。実際に国内ではこうした事例から死亡例も数十件あり、決して軽視できません。そのためキッチンの給湯器からの水漏れであっても、原因が分からない限りは衝動として換気を行うことが望ましいです。
給水管の元栓・ガス栓を閉める
給湯器からの水漏れは、給水管からの水の供給をとめることで水が止まることがほとんどです。給湯器の使用を中止しても水漏れが止まらない、という場合は給湯器の給水管の元栓をしめましょう。給水管の元栓を触ったことがないという方でも、分かりやすいように元栓と書いてありますので安心してくださいね。ほとんどの場合は給湯器の下側などに取り付けられています。また、この際にガス栓も必ず閉めるようにしましょう。万が一ガス漏れが発生していたら危険ですので、ここで閉めておけば安心です。ほとんどの場合が元栓の近くにガス栓もあり、こちらも分かりやすくガスなどの表記がありますのでしっかりと確認した上でしめるようにしましょう。
修理業者や管理会社に連絡をする
戸建ての場合はプロの修理業者に、オフィスビルなど賃貸などの場合は管理会社や大家さんに連絡をし、その後に業者手配をしてもらいましょう。給湯器の設置は、ガスや水道、電気の有資格者でなければ設置できません。資格を持った業者が修理をしなければいけないというルールは、万が一施工不良などが生じた場合に命の危険やライフラインに大きな影響を及ぼすためです。こうした理由から給湯器は業者でなければ安全に直すことができません。上記までの作業が完了したら、必ず修理業者や管理会社に連絡をするようにしましょう。
キッチンの給湯器から水漏れしてしまう原因とは?

キッチンの給湯器から水漏れした場合、最初に行うべき行動を知っていただけたかと思います。水漏れでも状況によっては怖い二次被害につながるため、普段から水漏れ症状がないかを確認しておくことは大切なことです。ここからは、給湯器がなぜ水漏れを起こしてしまうのかについて解説をしていきます。給湯器は日々の生活の中でとても大切なものです。水漏れをしてしまう原因を知っておくことで、使用中に水漏れが起きていないかなどを確認することにも役立ちます。
配管の損傷
給湯器には配管が通っていますが、凍結や劣化、物が強く当たるなどによって配管が損傷してしまった場合、損傷部分から水漏れを起こします。配管を伝うように水漏れしていることもあり、程度が小さい場合はなかなか気付けないこともあります。ただし水抜き栓から水が流れているという場合は心配ありません。水抜き栓の場所はどのメーカーも大体給湯器下部部分にあり、部品そのものに穴が付けられているため分かりやすくなっています。
部品の劣化・損傷
配管に付随する部品や内部部品の劣化や損傷により、水漏れが発生することがあります。特に危険なのが内部での水漏れです。内部で水漏れしてしまうと、不完全燃焼による一酸化炭素中毒や、電気回路の故障などが発生する可能性があります。単なる部品の劣化や損傷でも大きな被害につながる可能性は十分にありますので、適切な時期に交換などのメンテナンスが必要になります。
圧力異常
給湯器の圧力異常は、水漏れや故障を引き起こす大きな原因の一つです。給湯器内部には、熱水を供給するための圧力が一定に保たれる必要がありますが、圧力が異常に高くなると、配管や接続部分に過剰な負荷がかかります。この過度な負荷がかかった状態では、パイプやバルブが破損したり、接続部から水漏れが生じることがあります。圧力異常の主な原因は、圧力調整弁の故障です。調整弁は、給湯器内の水圧を安定させる役割を持っていますが、これが故障すると圧力が制御できなくなります。また、水道の供給圧力が高すぎる場合にも、給湯器内で圧力が過剰になり、破損を引き起こすことがあります。圧力が過剰になると、安全弁が作動して過剰な圧力を逃がそうとしますが、この機能が正常に動作しない場合、給湯器が故障したり、水漏れが発生する危険性があります。圧力異常が疑われる場合は、早急に点検・修理が必要です。
接続部の緩みや損傷
給湯器の接続部の緩みや損傷は、水漏れの原因としてよく見られます。接続部が緩むと、給湯器と水道管やガス管との間に隙間ができ、そこから水が漏れます。振動や温度変化によってネジが緩むことがあり、特に設置作業が不十分だった場合に起こりやすいです。また、接続部に使われるパッキンは時間と共に劣化します。摩耗したパッキンは密閉性を失い、水漏れを引き起こします。さらに、急激な温度変化や過度の圧力で接続部分が損傷し、亀裂が入ることもあります。
キッチンの給湯器からの水漏れ、予防する方法はある?

キッチンの給湯器からの水漏れ原因について知っていただけたかと思います。それぞれ内容を見ると「自分じゃ気付くのが難しいかもしれない」と不安になるかもしれません。しかし日々の生活のなかで給湯器の使い方やメンテナンスに気を付けるだけで、上記で解説をしたような重大な事態は回避することができます。最後に、キッチンの給湯器から水漏れを予防するための方法をご紹介していきます。
冬場は配管の凍結対策を行う
寒冷地の場合は、室内であっても給湯器内の配管が凍結する可能性が考えらえます。その他に水道管の凍結も起きる可能性があるため、夜寝る前に少量の水を出し続けるなどの対策を行い、水道管内が凍結しないように予防しましょう。給湯器の種類によっては、凍結防止ヒーターや自動ポンプの機能が備わっているものもありますので、そういった機能がある場合には使うようにしましょう。近年は寒冷地以外でも配管凍結の被害は見受けられますので、天気予報を確認し予防するようにしましょう。
◎合わせて読みたい記事!
冬は水道管の凍結に要注意! 万が一の際の対処法と防止策とは?
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圧力に異常が起きていないか定期定期に確認する
給湯器の圧力調整は、水漏れを防ぐために非常に重要です。内部の水圧が過剰になると、配管や接続部分に過剰な負担がかかり、最終的に水漏れや破損を引き起こすことがあります。特に圧力調整弁が故障していると、水圧が適切に保たれず、高すぎる圧力が加わるため、異常が発生します。圧力調整を自分で行う場合、まず給湯器の電源を切り、圧力計で現在の水圧を確認します。圧力が低ければ調整バルブを開けて水圧を上げ、高ければバルブを閉めて圧力を下げます。調整後は、再度圧力計で確認し、適切な範囲内に収めます。適切な圧力を保つことで、給湯器の耐久性が高まり、トラブルを未然に防ぐことができます。圧力調整がうまくいかない場合や調整弁が故障している場合は、専門業者に修理を依頼することをお勧めします。
適切な設置環境
給湯器の設置場所は、その性能に大きく影響します。寒冷地に設置すると配管が凍結するリスクがあり、直射日光が当たる場所では過熱による劣化が進みます。設置場所は温度変化が少なく、日光を避けられる場所が理想的です。また、振動が多い場所では内部機器に負担がかかり、故障を引き起こす可能性があります。床が不安定な場所や振動の多い場所では振動対策が必要です。さらに、通気性が良い場所を選ぶことで、湿気や錆の発生を防げます。設置場所が湿気の多い場所であれば、防湿対策を施すことも重要です。適切な設置環境を整えることで、給湯器の寿命を延ばし、トラブルを防ぐことができます。これにより、安定した運転を保ち、効率よく使用することが可能になります。
定期的な清掃を行う
給湯器内部やその周辺を定期的に清掃することは、トラブルを未然に防ぐために重要です。特に、フィルターや配管内に汚れやカルシウムなどのミネラルが蓄積すると、給湯器の効率が低下し、水漏れの原因となることがあります。また、汚れが詰まることで水流が妨げられ、給湯器に過剰な負担がかかり、故障や水漏れを引き起こす可能性もあります。清掃は簡単な作業であり、定期的に行うことで、機器の寿命を延ばし、トラブルを回避できます。通常、季節ごとや月に一度、フィルターや配管を確認し、異物が溜まっていないかチェックしましょう。特に水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムが堆積すると、配管やフィルターが詰まりやすくなりますので、予防的な清掃をすることが重要です。清掃により、給湯器が長期間にわたって効率よく動作するようになります。
過度な使用を避ける
給湯器を長時間過度に使用すると、内部部品に過熱や過負荷がかかり、故障の原因になります。特に長時間お湯を使い続けると、給湯器が一気に負荷を受けるため、配管や温度調節機能に不具合が生じやすくなります。例えば、連続してお湯を使う際は、給湯器を休ませる時間を取ることが大切です。過度の使用を避けることで、給湯器が効率的に運転し、内部部品の劣化を防ぐことができます。日常的な使い方に工夫を加えることで、トラブルを防ぎ、長期間安定した使用が可能になります。また、必要以上にお湯を使わないよう心掛け、使用後は給湯器を休ませることが大切です。休憩を挟むことで、機器の温度が安定し、寿命が延びます。
業者によるメンテナンスを行う
給湯器は30年ほど使っていても問題ない、とよく言われていますが、使い方や頻度によって変わってきます。また配管、電気回路、ガスに異常がないかを確認するためには、どれだけ長い耐用年数をうたっている商品でも10年に一度のメンテナンスは必要になります。ただし使用頻度が高い、10年は期間が空きすぎて心配だという方は、5年に一度のスパンで業者にメンテナンスに来てもらうようにしましょう。そうすることで重大な水漏れトラブルにつながるまえに、部品の劣化などに気付き修理を行うことができます。また給湯器のメンテナンスですが、給湯器のメーカーに修理依頼する方法、水回りトラブルに強い業者に依頼する方法の2パターンがあります。給湯器のメーカーであれば交換などの際も手配がスムーズです。水回りに強い業者で給湯器を扱っている業者であれば、自宅エリア近くの業者を選べるため他社との費用比較もでき、工事手配などもスムーズです。また違うメーカーの給湯器に変えたいなどの場合でも対応できます。どちらに依頼してもメリットはありますので、依頼しやすい方にメンテナンス修理を依頼するようにしましょう。
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まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。