水をこぼした覚えがないのに床が濡れている、などといった経験はありませんか? 水漏れを起こす住宅は古い家というイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。そのため「うちはまだ新しいから水漏れのはずはない」と放置してしまったり、「少しの量だからその都度拭けばいいや」「雑巾を置きっぱなしにしておけば問題ない」などと自己判断で対処してしまうと後々大変な二次被害につながる可能性があります。特に賃貸の方であれば下階に影響が出る可能性もありますし、知っていながら放置してしまうと修理代の請求をされてしまうこともあります。今回はそんな水漏れを放置してしまった場合、床にどんな被害が及ぶのかの解説と対処法をご紹介していきます。
床の水漏れを放置すると何が起こる?
「ちょっとくらい水漏れしても大丈夫」「少しの水漏れ程度で業者を呼ぶなんて大袈裟」そんな風に考える方も多いかと思いますが、水漏れを放置することで、大きな二次被害に発生することもあります。ここでは、床の水漏れを放置することの危険性を知っていただくために、床の水漏れを放置することで発生する二次被害について解説をしていきます。
カビの発生
カビは高温多湿な環境を好むため、最初はカビがいない場所でも、放置をすることでカビが発生してしまうことがあります。カビは見た目を悪くするだけではなく、カビが発する胞子が人体にとっては有害なアレルゲンとなるため、人によっては喘息症状やアレルギーを発症します。見た目にも衛生面にも気になる部分が多いカビですが、放置する時間が長くなると、根を深くはるため完全に取り除くことが難しくなります。また床に発生したカビは、床以外の場所にも移動します。例えばエアコンの内部や押し入れのなかなど、さまざまな場所に根をはって生息するため注意が必要です。
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床材の腐食
水が床材に染み込むと、木材が腐食するリスクが高まります。木材の腐食が進行すると、床が軋んだり、最悪の場合、床が抜け落ちる可能性があります。床が抜け落ちるような大きな被害では、下階にいる人やたまたま通りかかった人などが怪我をする可能性もあるため注意が必要です。腐食した木材を交換するには大規模な工事が必要となることが多く、修理費用も高額になります。賃貸にお住まいの場合で下階への住人に影響を及ぼした場合は、水漏れを知りながら放置したことが過失として取られ、損害賠償請求をされることもあります。
電気系統の故障
水漏れが電気配線に達すると、ショートや火災の危険性が生じます。電気系統の故障は、家全体の電力供給に影響を与えるだけでなく、安全性にも重大なリスクをもたらします。電気火災は冬場に多いイメージをされている方も多いですが、水漏れトラブルによる電気系統のトラブルには季節は関係ありません。水漏れが発生している以上、いつでも起きる可能性があるのです。また電気系統の修理にはで㎡んきの専門の技術者が必要となり、その分費用が高額になることが一般的です。
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家具や床材の損傷
水漏れにより、家具や床材が損傷する可能性があります。特に木製の家具やカーペットは、水分を吸収すると膨張や変形が起きることがあります。これにより、美観が損なわれるだけでなく、使用に支障をきたすことがあります。損傷した家具や床材の修理や交換には費用がかかります。当然、賃貸で下階への影響を出してしまった場合は、損害賠償請求の対象になる可能性があります。
構造の弱体化
継続的な水漏れは、建物の構造全体に悪影響を与えることがあります。基礎部分や支柱が浸水すると、建物全体の強度が低下し、地震などの外部力に対する耐久性が減少します。構造の弱体化は、住まいの安全性に直結する重大な問題であり、放置をすることで安全に生活することができない住宅になってしまう可能性が高まります。
シロアリの被害
水にぬれた木材は、シロアリが特に好みます。室内での水漏れであっても、シロアリは地中や物陰を上手く利用して近づいてくるため、対策をせずに放置することであっという間にシロアリが集まってきてしまいます。シロアリは木材を食べ尽くしてしまうだけではなく、断熱材などの部材も好物なので食べてしまうことがあります。シロアリに侵入されてしまうことにより、住宅の安全性や機能性が損なわれる可能性があるのです。
床の水漏れに気付いたら何をすべき?
床の水漏れを放置して取り返しのつかないことにならないように、気付いたらすぐに対処する必要があります。また賃貸の方であれば下階の方への影響も考えられますので、特に水漏れには注意が必要です。それではさっそく水漏れに気付いたらするべきことについて解説していきます。
床の水気を拭き取る
床材は時間が経てば経つほど水を吸い込んでしまうため、水漏れに気付いたらまずはすぐに水を拭き取りましょう。範囲が小さければ雑巾などでも問題ありませんが、あまりにも範囲が広い場合はバスタオルなど大き目のタオルを使うと効率よく水を吸収できます。拭き上げた水には床の上のホコリやチリが紛れていることがあり、住宅の排水口から水を処分する場合は排水管の中でゴミがつまってしまうこともあります。そのため必ず拭き上げた水は小さな目のついたゴミ受けなどを通して流すようにしましょう。
元栓・止水栓をしめる
水漏れの原因をすぐに特定するのは難しいことも多く、プロの業者ではない私たちが瞬時に判断をするのが難しいこともあります。しかし水漏れの勢いが強い場合は給水管が原因の可能性が高いため、水漏れを起こしている場所の止水栓をしめることで一番早く水を止めることが可能です。キッチンや洗面台などであればシンク下収納部分、トイレであれば便器の後ろ下部分に止水栓があることがほとんどです。万が一止水栓が見つからないという場合は、元栓をしめてしまえば問題ありません。ただし元栓は家全体の水の供給をストップさせてしまうため、同居家族がいる場合はトイレなども使えなくなってしまいます。元栓をしめる場合は家族に一声かけるようにしましょう。元栓は戸建て住宅の場合は敷地内(正面から見て目立たない場所にあることが多いです)、共同住宅の場合は玄関を開けた時に横にある鉄扉の中もしくは駐車場など共用スペースにあります。共同住宅で他の住戸とまとめられている場合は他の住戸と間違わないように気を付けましょう。
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天井からの水漏れの場合はバケツで受け止める
床が濡れている原因が天井からの雨漏りの場合、元栓や止水栓をしめても意味がありません。ぽたぽたと滴り落ちるような雨漏りの場合はバケツで受け止めることで一時的にしのぐことができ、床を濡らずに済みます。水漏れの範囲が広い場合はブルーシートを敷くなどをして対応をしましょう。天井からの水漏れは家電や家具を故障させてしまったり傷めてしまう可能性が高いため、家具家電の避難も一緒に行うようにしましょう。
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すぐにプロの業者に連絡をする
ここまで完了したらすぐにプロの業者に連絡をしましょう。住宅内の設備から水漏れをしている場合は防水テープなどを施すことで一時的に修理せずに使用することも可能ですが、ずっと放置をしておくわけにはいきません。水漏れの原因が配管の破損などで合った場合、目に見えない床下などで水漏れを起こしている可能性もあるため例え一時的に使用できたとしても、必ずプロの業者による修理点検を行うようにしましょう。天井からの雨漏りの場合、屋根や外壁などから侵入している可能性が高く建物の構造部まで浸水・腐食している可能性があります。こちらもそのまま放置してしまうと最悪の場合建物の倒壊などを招く恐れがあるため、できるだけ早く修理の依頼をするようにしましょう。
※共同住宅の方は管理会社または大家さんに連絡しましょう
共同住宅の場合、管理側が修理の際の業者を決めている場合があります。そのため自分で業者を手配するのではなく、まずは水漏れが起きた事の報告を行いその後の指示を仰ぐようにしましょう。修理によって賃貸物件に手を加えることになりますので、自分で修理を依頼するにしても必ず管理会社または大家さんに必ず確認をとり、承諾を得てから依頼は行うようにしましょう。賃貸での水漏れトラブルについては他の記事で詳しくご紹介しておりますので、是非ご覧下さい。
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水漏れトラブルを事前に防ぐために
水漏れによる被害は、ときに予想もしなかったような大きな二次被害につながることもあります。そのため、できれば水漏れが発生する前に予防していきたいものですよね。そこで最後に、水漏れトラブルを事前に防ぐための方法をご紹介して終わります。水漏れトラブルの経験がある方も、不安を感じている方も、水漏れトラブルを事前に防ぐための方法として活用してくださいね。
定期点検を受ける
プロの業者に依頼して、水回りの定期点検をしっかり受けることがまずは大切です。定期点検の頻度に決まりはありませんが、一般的に採用されている定期点検の頻度は年に一回程度です。年に一回、プロの業者による定期点検をしてもらうことで、水漏れが起きる手前で予防することができます。また点検時に劣化した部品があれば取り換えてもらうこともできますので、信頼できる業者に点検を依頼しましょう。
適切なタイミングでメンテナンス工事を行う
水回り設備は耐用年数が設定されているため、指定の耐用年数を超えての利用をしないようにしましょう。適切なタイミングで部品の交換や新設、リフォームなどを行うことで、大きな水漏れトラブルを予防することがかのうです。メンテナンス工事の実施のタイミングは、水回り設備の使用状況や元々の耐用年数によっても異なるため、定期点検時に業者にメンテナンス工事の適切なタイミングについて聞いておくと安心ですよ。
まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。