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なぜ水漏れで下の階まで影響が出てしまうの? 影響が出た際の対処法と責任問題は?

お役立ちコラム

よく水漏れトラブルの中で、「上の階の水漏れが原因で天井にシミができた」「家具家電が故障した」なんて話を聞くことがあるかと思います。また中には天井が一部落ちてくるほどの水漏れもあり、そうした動画をSNSなどで見かけたことがあるなんて方も多いのではないでしょうか。しかし普段使っている中でこのような水漏れが、自分の住んでいる場所を通り抜けて下の階までに達してしまうなんて、なかなか想像ができませんよね。なぜマンションなどでは上の階からの水漏れが下の階に影響を及ぼしてしまうのか、本記事では構造上の面から詳しく解説をしていきます。また万が一自分が下の階に迷惑をかけてしまった場合はどうしたらいいのか、水漏れ時の対処法や責任問題の有無についても触れていますので、是非参考にしてみてくださいね。

水漏れが下の階まで影響が出てしまう原因

水漏れが下の階まで影響が出てしまうのは、構造的な問題と使い方の問題の2つが主な原因になります。不注意で起きてしまうものから自分の管理できる範疇外で起きてしまうもの、その時の状況に応じてさまざまですが、原因を知っておくと今後住み続ける上でも気を付けて水回りの管理をすることができます。ではさっそく、水漏れが下の階まで影響が出てしまう原因についてみていきましょう。

配管が床に配置されているため

一般的な住宅や集合住宅では、特別な理由がない限りは給排水管を床に設置しています。床から給水管を通して各蛇口に水が提供され、使用済の家庭用汚水は排水管を通して床に入り込み、更にそこから汚水処置設備に運ばれていきます。そのため上下階に人が住んでいるマンションやアパートなどでは、居住空間の上下に配管があるというケースが多いです。給排水管に故障などがあるとこうした構造上の影響を受け、配管から床に水や汚水が流れ出し、水が直接下の階に流れ出てしまうといった水漏れトラブルが起こります。下の階にまで影響が及ぶ水漏れ事態は頻繁に起こるものではないものの、毎年一定の割合で発生している水漏れトラブルでもあります。中でも配管の接続部分から少しずつ水が流れ出し、下の階の人が水漏れに気付き配管のトラブルが発覚していることが多いです。床ではなく壁の中に給排水管を埋め込んでいる場合もあり、この場合は壁の中で水漏れしてしまうことが多いです。ゴーッという音が聞こえる、などといった異音により発覚するケースがあります。

防水施工のない範囲に水が流れ出てしまうため

生活の中で使用する水回りは、水を使うこと前提で設計されています。お風呂場でいくら水を使っても下の階には影響が出ませんよね。これはお風呂場全体が水漏れに対して配慮された設計・防水施工であるためです。洗面所の洗面ボウルの構造や、キッチンのシンクなども同様に、水を使っても流れ出ないような設計がされています。しかし、蛇口の閉め忘れや排水口からの逆流などに住人が気付かずそのままにしてしまうことで、水があふれ出してしまい防水施工がされていないフローリングなどに流れ出てしまうことがあります。このような場合、本来使用する想定のない場所にまで水が流れ出てしまい、床を通して水が染み出し、下の階に水漏れが達してしまうことがあります。よくある例としては、洗濯機の排水ホースが劣化や地震などの衝撃で破損や離脱していたり、キッチンなどの蛇口を出しっぱなしにしたまま外出してしまう、ペットやお子さんが触れて水が出しっぱなしになってしまっていることに気付かないまま放置してしまう、といったケースです。

下の階に水漏れしてしまった場合の対処法!

下の階に水漏れしてしまったことに気付いた際には、以下の手順で対処をしましょう。順番が違ってしまうと集合住宅の場合は、後々トラブルにつながってしまうことも少なくありません。また被害を受ける側であっても同様の手順を参考にしていただけます。自分が水漏れを起こした側でも受けてしまった側でも、落ち着いて対処できるよう以下の手順は頭に入れておくようにしましょう。

水漏れを止めて被害の拡大を防ぐ

原因が分かっており自分で対処できる範囲であれば、まずは水漏れを止めることを優先しましょう。蛇口の出しっぱなしなどであればすぐに蛇口を止めましょう。床などにあふれ出てしまった水はタオルなどに吸い込ませ、被害が拡大するのを防ぐことが大切です。蛇口の故障などで出しっぱなしになっている場合であれば、元栓や止水栓をしめることで水の給水が止まるため、水がそれ以上でなくなります。蛇口付近に止水栓が見つからないという場合は、玄関横のメーターボックスや駐車場などに元栓が管理されているはずですので、自室の元栓をしめましょう。駐車場などでは地面のボックスにありますので、止水栓と書いてあるボックスを開けると中に元栓を確認することができます。排水管からの場合はそれ以上水を使わないようにし、可能な範囲であればタオルなどに水を吸い込ませたり、バケツで水を受け止めるようにしましょう。

水漏れ場所の写真を撮る

水漏れ場所の写真を撮り、その時の状況を残しておくようにしましょう。後ほど解説しますが、場合によっては管理側の責任となることもありますので、責任問題の有無をハッキリさせるためにも状況の証拠を残しておくことは大切です。また自分の過失で起きてしまった水漏れであっても、管理側に報告するための資料として念のため写真に撮っておくようにしましょう。

管理会社や大家さんに連絡する

管理側である管理会社や大家さんに、水漏れの発生と現在の状況について報告をしましょう。下の階に影響を出している場合はその旨も伝え、修理業者をどうするか指示を仰ぎましょう。管理側によっては指定の修理業者がいることもありますので、その場合は自分で勝手に依頼してしまうとトラブルになってしまうことがあります。もしこの時点で下の階に影響が出ていなかったとしても、管理会社や大家さんを通して水漏れが達してしまう可能性があるため家具家電の避難をしてもらうように伝えましょう。状況が深刻であったり、管理側に連絡がすぐにつながらない場合、下の階へ直接アクセスできるよでしたら直接水漏れが発生した旨を伝えにいくことで、被害拡大を防ぐことができます。

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修理業者と日程調整をする

修理業者の手配方法はお住まいの管理側の方針によってさまざまで、具体的な例をあげると以下の4パターンです。

・管理側が業者に連絡し業者から入居者へ連絡が来る場合
・入居者が直接管理側の指定の業者に問い合わせる場合
・管理側を介して業者と連絡を取り合う場合
・自ら業者を探して連絡する場合

いずれにしても業者に立ち入ってもらって修理をする必要性があります。また後述しますが火災保険を使用される方は、修理の見積もりは口頭ではなく書類できちんともらいましょう。火災保険での修理を検討している旨を伝えると業者にも分かりやすくスムーズです。

加入している火災保険の保険会社に連絡する

上記で少し火災保険に触れましたが、「なんで火災保険?」と疑問に思った方もいらっしゃるかと思います。火災保険はこうした入居中の水漏れに対して一定の条件を満たしていれば、火災保険適応となり保障を受けることができます。賃貸の場合の保険は、火災保険ではなく火災保険に付帯している保険を利用します。具体的には下の階に被害を出してしまった場合は「個人賠償責任保険」、賃貸そのものに被害を出してしまった場合は「借家人賠償責任保険」に入っていると保障を受けることができますので、こちらも合わせて確認するようにしましょう。火災保険は実際に支払われるのは申請受理後30日前後と時間がかかるため、業者に依頼したタイミングで保険会社に連絡をしておくとスムーズです。これは被害を自分が受けた側も同様ですので、火災保険に加入している場合は連絡をしておくようにしましょう。

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下の階に影響が出た際の責任は誰にあるの?

下の階に水漏れの被害が出てしまった場合、一番気になるのが「誰が責任を問うのか」という部分かと思います。この責任問題に関しては水漏れが発生した状況により異なりますが、自分の責任となっても全て保険が使えるというわけではありません。ここでは水漏れトラブルによって下の階に影響が出た際に、誰の責任になり保険が使えるのかどうかについて解説をしていきます。

入居者が責任を負うケース

住居設備や配管設備の維持管理は、基本的には管理側の責任となります。配管などは専有部と共用部分が分けられており、賃貸の契約によって異なることもありますが、共用部分からの水漏れの場合は管理側が責任を負います。しかし専有部分からの水漏れであっても、部品の劣化や設備の不具合で発生した水漏れに関しては管理側の責任になることがほとんどです。入居する際の契約書にこうした場合の取り決めが記載されていることが多いですので、今一度確認しておくようにしましょう。時間のある際に管理側に確認しておくと、万が一の際も慌てずに済みます。

マンションやアパートなどの集合住宅では、共有部分に関する設備の不具合が原因で水漏れが発生した場合、その修理や補償責任は管理者やオーナーにあります。例えば、共用の給水管や排水管が老朽化や破損によって水漏れを引き起こし、その影響が下の階にまで広がった場合、住人個人が修理費用を負担することは通常ありません。これらの設備は建物全体の管理に関わる部分であり、管理者やオーナーが責任を持って対応するべきです。管理者は定期的な点検を実施し、必要な修繕を行う義務があります。もし修理が行われなかったり、管理者の怠慢により漏水が発生した場合、住人や下の階の住人が被害を受けることになるため、管理者やオーナーが補償責任を負うことになります。さらに、これらのケースでは、管理組合やオーナーに対して損害賠償を請求することも可能です。特に、管理者が共有部分の点検や修繕を怠った場合、法的に責任を問われることもあります。したがって、共有部分の配管などに不具合が見つかった場合は、早急に管理者に報告し、修理を依頼することが重要です。

建物自体の構造的な問題が原因で水漏れが発生し、それが下の階にまで影響を与えた場合、建物の管理者や所有者がその責任を負うことになります。例えば、古い建物では、壁や天井の劣化によって水漏れが発生することがあります。これらの構造部分に起因する漏水は、住人の責任範囲ではなく、建物を管理しているオーナーや管理者が対応しなければなりません。特に、建物の設計や施工ミスによって水漏れが発生した場合、施工業者に責任があることも考えられます。施工業者が不適切な方法で配管や防水処理を行った場合、その修繕義務は施工業者にあります。また、新築や大規模な改修工事を行った後に発生した水漏れについては、施工業者や建物管理者が原因を特定し、適切に修理を行う責任があります。このような場合、漏水の影響を受けた住人が損害賠償を請求することも可能であり、建物所有者や管理者が迅速に対応し、問題を解決することが求められます。

賃貸物件において、水漏れによる責任は賃貸契約書に基づきます。賃貸契約書には、住人とオーナー(または管理会社)の間で修理や設備管理に関する詳細が明記されています。一般的に、設備や配管の故障に関する修理責任はオーナーや管理会社にありますが、住人が故意や過失で水漏れを引き起こした場合、その修理費用や損害賠償の責任を住人が負うことになります。例えば、住人が水道管や洗濯機の接続部分を適切に管理しなかったことが原因で水漏れが発生し、下の階に被害が及んだ場合、住人がその責任を問われることになります。また、賃貸契約には、通常、住人が水漏れを発見した際に速やかに報告する義務が含まれており、この義務を果たさなかった場合も住人が責任を負うことになります。契約書には、設備の管理や修理に関するルールが定められているため、住人は契約書をよく確認し、必要な手続きを踏むことが求められます。万が一、契約書に不明点があれば、管理会社に問い合わせをして確認することが重要です。

水漏れが発生すると、下の階の住人に大きな迷惑をかけるだけでなく、修理費用や補償問題など、さまざまなトラブルが生じる可能性があります。自分の部屋の水回りを適切に管理することは、トラブルを未然に防ぐために非常に重要です。ここでは、下の階に水漏れを引き起こさないために気を付けたいポイントをいくつかご紹介します。

配管や水回りの設備は、長期間使用していると劣化し、破損や漏水の原因になることがあります。特に古い建物では、配管の老朽化が進んでいる可能性があるため、定期的に水回りを点検し、必要なメンテナンスを行うことが重要です。例えば、蛇口や配管の接続部分が緩んでいないか、サビやひび割れがないかを確認することが必要です。また、洗濯機や食洗機などのホースが劣化している場合も、水漏れの原因になるため、早めに交換することが予防につながります。

水回りを使用した後は、漏水が発生していないか確認する習慣をつけることが大切です。特に、シャワーや浴槽、洗面台などは水を大量に使用する場所であり、使用後に水漏れを確認することで、早期に問題を発見できます。水漏れが見つかれば、すぐに修理を依頼することができます。また、洗濯機の使用後や食洗機の使用後も同様にチェックを行うことで、水漏れを未然に防ぐことができます。

水道管にひび割れや腐食が見つかった場合、放置せずに早急に補修や交換を行うことが重要です。特に、古い配管は劣化しやすく、長期間使用すると破損が進行することがあります。水道管の破損が進むと、下の階に水漏れを引き起こす原因となるため、早期の修理が予防につながります。また、見えない場所での水漏れが発生していることもあるため、定期的に配管の点検を行い、異常を早期に発見することが大切です。

マンションやアパートなどの集合住宅では、特にバスルームやキッチンなどの水回りに防水処理が施されていることが重要です。防水処理が不十分な場合、上階からの水漏れが下の階に伝わることがあります。定期的に防水処理が効果的かどうかを確認し、劣化している場合は専門業者に修理を依頼することが必要です。また、バスルームの床や壁の隙間から水漏れがないかもチェックし、万が一の水漏れを防ぐために適切な対策を講じることが求められます。

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賃貸住宅でもできる水漏れトラブル予防術!
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まとめ

弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。

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