誰にでも発生する可能性のある水回りトラブルですが、もしあなたがマンションにお住まいの場合、戸建て住宅にお住まいの方よりもおそらく慌てるのではないかと思います。マンションは自分だけではなく他の住人がいますので、万が一が起きた際自分だけではなく他の住人を危険に晒してしまう可能性があります。またその中でも特に怖いのが「給湯器からの水漏れ」です。どの家庭にもあるため危険であるという感覚が薄れてしまいがちですが、給湯器からの水漏れは特にマンションでは注意する必要があります。今回はそんな給湯器からの水漏れトラブルで起こりうる二次被害や、発生してしまった際の対処法について詳しく解説していきます。万が一の際知っておくと落ち着いて対処できますので、一緒に今日で覚えてしまいましょう。
給湯器からの水漏れはなぜ起きる?

水漏れと聞くと一般的には蛇口などがらポタポタ流れ出るようなイメージをするのではないでしょうか。しかし給湯器は家の中で使用する全てのお湯を作り出し、家の蛇口に送り出しているとても重要な働きをしています。そのため不具合などが発生してしまうと、蛇口に届けるはずだった水なども漏れ出してしまうことがあり、お湯が使えなくなってしまう・・・なんてケースもあります。ではそんな給湯器の水漏れですが、一体なぜ発生してしまうのでしょうか。給湯器から水漏れが起きてしまう原因について詳しく見ていきましょう。
経年劣化
この中に「お湯を使いません」という方はいないかと思います。夏場の熱い時期でも水風呂、水シャワーというわけにはいきません。おそらくみなさん温かいお風呂やお湯を使用しているのではないでしょうか。そのため給湯器は1年中可動していることになります。そんな給湯器ですから、使用に伴い劣化していくことは想定できます。一般的に給湯器の耐用年数は10年ほどと言われており、メーカーのほとんどが「10年に一度の交換」を前提に仕様決めや設計を行っています。もちろん今は性能が向上し10年以上問題なく使える給湯器がほとんどですが、10年過ぎても使い続ける場合はメーカーからのメンテナンスをすすめられることもあるかと思います。もし今現在住宅の給湯器に「お湯がぬるい」「調子が悪い」といった不具合があり、10年以上使っているのであれば、給湯器の交換を検討するようにしましょう。
部品の故障
外側からは箱型の置物のように見える給湯器ですが、内部は多くの部品で構成されてます。どのくらいすごいのか、ですが是非インターネットで「給湯器の構造」などで写真を見てみてください。たくさんの配線や細かい部品で箱の中身がびっしりと詰まっていることが確認できるかと思います。それくらい多くの部品が入っているわけですから、使っているうちに摩耗したり不具合が出てしまう、ということは珍しいことではありません。
電気回路の故障
上記でたくさんの配線があるとお伝えしましたが、この配線部分の多くは電気回路の一部です。給湯器から電気回路というイメージはしにくいかと思いますが、電気回路のトラブルが原因で故障してしまうというケースは意外と多く起きています。またまれではありますが、害虫が入り込んでしまったり巣を作ってしまうことで電気回路がショートしてしまうなんてこともあります。害虫を見つけたらプロの業者に依頼することが大切で、ご自身で殺虫剤などを撒いてしまうと、殺虫剤の成分によって給湯器が故障することもありますので注意が必要です。
配管の凍結
この時期に注意したいのが、配管の凍結です。配管の凍結は配管そのものに影響がなければ、凍った配管がとけるまで待つことでその後問題なく使えることも多いです。しかし凍結範囲が多かったり内部の水がしっかり凍ってしまっているといった場合には、水から氷に変化し体面積が大きくなることで、氷が配管を破裂・破損させてしまうことがあります。このような状態になると、配管内部の水が給湯器の下に流れ出てしまいます。また場所によっては電気回路に影響が及ぶこともあり、給湯器の全取り換えになってしまうこともあります。
施工不良
まれに施工不良によって不具合が発生し、水漏れしてしまうケースもあります。施工不良の際の水漏れは、設置して間もないタイミングで起きますので、新しい給湯器に取り換えた後も安心せず、不具合や水漏れが起きていないか確認するようにしましょう。
マンションで給湯器が水漏れしたら、どうして危険なの?

給湯器の水漏れしてしまう原因について解説してきましたが、どれもそこまで危険ではないように見えますよね。しかし給湯器の水漏れが怖いのは、水漏れそのものが怖いのではなくその後に起きる可能性がある二次被害が怖いのです。特にマンションにお住いの方は、放置することで自分だけではなく他の住人に危険を及ぼす可能性もあり、被害が2倍3倍・・・と膨れ上がってしまうこともあります。また他の住人が使用している給湯器で自分が被害を受けることもありますので、普段使うからこそ給湯器の危険性について知っておく必要があります。
不完全燃焼による一酸化炭素中毒
外置きだから一酸化炭素中毒が発生しても大丈夫だろう、と思ってしまう方も多いですが、外置きの給湯器でも一酸化炭素中毒になる可能性があります。一酸化炭素中毒は「大量に吸い込むこと」で中毒を引き起すものです。給湯器から一酸化炭素が発生していれば、その近くの窓を開けて深呼吸をしたり、近くにずっといることで一酸化炭素を吸い込んでしまい、何らかの健康トラブルが発生する可能性は0ではありません。屋内型の給湯器では、一酸化炭素中毒により短い期間で計20人以上が亡くなる事故も発生しており、使用には注意が必要です。一酸化炭素は臭いがなく普通の空気との区別がつきません。また「気付いた時に換気すればいい」と思われがちですが、吸い込んでしまった量によってはそのまま動けなくなってしまうことがあります。とても怖いものですので、給湯器を使用する上で水漏れが発生した際は、こうした命の危険につながることもあると知っておきましょう。
ガス漏れによる爆発・火災
外置きだから一酸化炭素中毒が発生しても大丈夫だろう、と思ってしまう方も多いですが、外置きの給湯器でも一酸化炭素中毒になる可能性があります。一酸化炭素中毒は「大量に吸い込むこと」で中毒を引き起すものです。給湯器から一酸化炭素が発生していれば、その近くの窓を開けて深呼吸をしたり、近くにずっといることで一酸化炭素を吸い込んでしまい、何らかの健康トラブルが発生する可能性は0ではありません。屋内型の給湯器では、一酸化炭素中毒により短い期間で計20人以上が亡くなる事故も発生しており、使用には注意が必要です。一酸化炭素は臭いがなく普通の空気との区別がつきません。また「気付いた時に換気すればいい」と思われがちですが、吸い込んでしまった量によってはそのまま動けなくなってしまうことがあります。とても怖いものですので、給湯器を使用する上で水漏れが発生した際は、こうした命の危険につながることもあると知っておきましょう。
隣人や階下への水漏れ被害
マンションの給湯器が水漏れを起こすと、特に注意すべきなのが隣人や階下への影響です。マンションは複数の世帯が上下左右に密接しており、水が漏れると床や壁を伝って下の階の天井や壁紙に染み込み、シミやカビの原因となります。特に、給湯器がベランダや外廊下に設置されている場合、水が溜まりやすく、排水がうまくいかないと階下のベランダや室内へと流れ込む可能性があります。天井から水が滴るなどの被害が発生すると、階下の住人とのトラブルにつながることもあり、最悪の場合、修理費用の負担をめぐって管理会社や保険会社を交えた交渉が必要になることもあります。また、隣戸との壁際で給湯器が水漏れした場合、壁の内部に水が染み込み、隣の部屋にも影響を及ぼすことがあります。こうしたトラブルを防ぐためにも、給湯器の異常に気づいたらすぐに対応することが重要です。
共用部の設備や構造への影響
マンションは個々の住戸だけでなく、エントランスや廊下、配管スペースなどの共用部分も多くの住民で使用するため、給湯器の水漏れが共用部に及ぶと深刻な問題になります。特に、給湯器が設置されているバルコニーや廊下で水漏れが発生すると、排水溝に流れ切らなかった水が建物内部へ浸透し、コンクリートの劣化や鉄骨部分の錆びの原因になります。さらに、建物の配管スペースや電気設備の近くで水漏れが起こると、給水・給湯システム全体に支障をきたす可能性もあります。例えば、水漏れが長期間続くと配管が腐食し、ほかの住戸の給水にも影響を与えることがあります。また、エレベーター機械室に近い場所で水が漏れると、電気系統がショートしてエレベーターが停止するなどの重大なトラブルに発展することもあります。このような問題を防ぐためにも、定期的な点検や早期の修理が必要です。
水道代やガス代の増加
給湯器の水漏れを放置すると、水道代やガス代が無駄に高くなる恐れがあります。通常、給湯器は使用時に水が流れる仕組みですが、内部のパッキンや接続部分が劣化していると、使っていないときでも少しずつ水が漏れ続けることがあります。特に、漏れが目に見えない場所で発生している場合、気づかないうちに大量の水が無駄になり、月々の水道料金が大幅に上がることがあります。また、給湯器内部で水漏れが起こると、正常に燃焼できず、ガスが無駄に消費されることがあります。特に、追い炊き機能付きの給湯器では、水漏れによってお湯の温度が下がり、追い炊きを繰り返すことで余計なガス代が発生するケースもあります。こうした問題を未然に防ぐためには、水道料金やガス料金に異常な変動がないか定期的にチェックし、水漏れの疑いがあれば早めに専門業者に点検を依頼することが重要です。
お湯が使えなくなる
給湯器の水漏れが悪化すると、最終的にはお湯が出なくなる可能性があります。これは、給湯器内部での水漏れによって水圧が正常に維持できなくなったり、安全装置が作動して運転が停止したりするためです。特に、給湯器の熱交換器や配管部分に水漏れがあると、お湯を適切に加熱できず、蛇口をひねっても冷たい水しか出ない状態になります。冬場などの寒い時期にお湯が使えなくなると、入浴や洗い物、洗顔などの日常生活に大きな支障をきたし、快適な暮らしが損なわれます。また、給湯器が故障すると修理に数日かかることもあり、その間はお湯を使うために銭湯やシャワー付きの施設を利用する必要が出てくることもあります。さらに、水漏れを長期間放置すると、給湯器自体が完全に故障し、新しいものに交換しなければならなくなるケースもあります。修理よりも交換のほうが費用がかさむため、早めの対処が重要です。
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ガス給湯器のお湯が出ない原因&対処法とは? 応急処置についても解説!
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給湯器から水漏れしたら、すぐに行うべき対処法!

ここからはマンションの給湯器から水漏れが発生した際に、すぐに行っていただきたい対処法について解説をしていきます。ただしここでご紹介する方法はあくまで被害拡大を防ぐための処置で、給湯器を直すための方法ではありません。必ず処置が完了したら管理会社や大家さんに水漏れについて報告し、その後の支持を仰ぐようにしましょう。
ガス栓をしめる
給湯器の二次被害で一番怖いのがガスによるものです。まずは人命に関わる被害を防ぐために、最初にガス栓を閉めましょう。屋外型の場合は室内に有毒ガスが蔓延してしまうのを防ぐために、ガス栓を閉める前に先に窓を開けておくと安心です。給湯器のガスの元栓は、一般的にパイプスペースもしくは給湯器のすぐ横に設置されていることが多いです。入居の際にガスや水回りの元栓について説明があるかと思いますが、忘れてしまったという方はパイプスペースと給湯器横を確認してみてくださいね。パイプスペースにしても給湯器横にしても、いくつかの配線や元栓が複数あることもあります。その場合は「ガス」と必ず表記されていますので、ガスの元栓を探してしめましょう。
水の元栓・止水栓をしめる
パイプスペースであれば家全体の水の元栓、給湯器横であれば給湯器につながる水の止水栓がついていますので、ガスの元栓をしめる際に一緒にしめてしまいましょう。これで水漏れによって被害が悪化することを防ぐことができます。止水栓をしめても溜まっている分の水が出てくることはありますが、こうした水漏れは放置しても大丈夫です。元栓や止水栓をしめていれば新しく水が噴き出すということはありませんので、安心してくださいね。
電源を抜く
ここまで完了したら、給湯器の電源を抜きましょう。屋外に置いてある給湯器の場合、家の中のコンセントとは違い、雨除けのカバーがついていることがほとんどです。覗き込むように見ていただければコンセントの位置が分かります。ただし水漏れなどによって漏電している可能性もありますので、電源プラグ部分には触れないようにしましょう。もし電源コンセントが見当たらない、自力では抜けないなどの場合は、家のブレーカーを落とすことで給湯器の電源を落とすこともできますので覚えておきましょう。
管理会社や大家さんに報告する
ここまできたら被害拡大を防ぐためにできることは全て完了しましたので、冒頭でお話した通り管理会社や大家さんに報告し、支持を仰ぎましょう。ほとんどの場合、管理会社や大家さんが決まった修理業者がいます。確認せずに勝手に業者を呼ぶのはやめましょう。給湯器の劣化や水漏れトラブルなどによる修理は、管理会社や大家さんが修理代を負担してくれますので、入居者が負担することはありません。ただし状況によっては立て替えて後から管理会社や大家さんが振り込みをするというケースもあります。領収書の宛名なども必要に応じて確認し、捨てないようにしましょう。
給湯器を安全に使うために注意することとは?
給湯器は日常生活に欠かせない設備ですが、安全に使用しなければ思わぬ事故や故障の原因となることがあります。特に、ガスを使用する給湯器は、適切な管理を怠るとガス漏れや一酸化炭素中毒といった危険につながる可能性があります。ここまで読んでいただいた方には、給湯器トラブルの危険性も知っていただけたのではないでしょうか。給湯器は、長期間使用していると部品の劣化や配管のトラブルが発生しやすくなるため、不安があれば積極的に定期的に点検も検討しましょう。最後にここでは、給湯器を安全に使うために、日頃から注意すべきポイントを解説します。
定期的な点検とメンテナンスを行う
給湯器は長期間使用すると、内部の配管やバーナーが劣化し、正常に動作しなくなることがあります。特に、熱交換器やガスバルブの劣化は、ガスの燃焼効率を低下させたり、不完全燃焼を引き起こしたりする原因となります。給湯器の寿命は一般的に10〜15年程度とされていますが、長く使用するためには定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。メーカーや専門業者による定期点検を受けることで、故障や事故のリスクを未然に防ぐことができます。また、異常な音がする、お湯の温度が安定しない、ガスのにおいがするなどの異変を感じた場合は、すぐに使用を中止し、業者に相談することが重要です。
給湯器周辺の換気を確保する
給湯器を使用する際に特に注意が必要なのが換気の確保です。屋外設置タイプの給湯器であれば問題ありませんが、屋内に設置されたものは、換気が不十分だと不完全燃焼を起こし、一酸化炭素(CO)が発生する危険があります。一酸化炭素は無色無臭のため気づきにくく、換気不足の状態で長時間吸い込むと、中毒症状を引き起こす恐れがあります。室内に設置されている給湯器の場合は、換気扇を回したり、窓を開けたりして定期的に空気の入れ替えを行いましょう。また、排気口が詰まっていると危険なガスが室内に充満する可能性があるため、定期的に汚れを取り除くことも重要です。
水漏れや異常な動作を放置しない
給湯器の故障の兆候として、水漏れや異常な動作が挙げられます。例えば、蛇口を閉めても給湯器の内部で水が流れ続けている場合、配管や接続部分が劣化している可能性があります。また、点火時に異常な音がする、燃焼時に炎が通常よりも赤っぽい、煙が出るなどの異変がある場合は、不完全燃焼やガス漏れの兆候かもしれません。特に、水漏れが続くと給湯器内部の電子部品がショートし、故障の原因になることがあります。水漏れや異常動作を見つけたら、そのまま放置せず、できるだけ早く業者に点検を依頼することが大切です。
給湯器の寿命を把握し、適切な時期に交換する
給湯器は長年使用すると、内部部品が摩耗し、故障のリスクが高まります。一般的に、給湯器の寿命は約10〜15年とされており、それを超えると修理よりも交換したほうが経済的になることもあります。寿命が近づくと、お湯の温度が安定しない、燃焼時の音が大きくなる、エラー表示が頻発するなどの症状が現れます。こうしたサインを見逃さず、適切な時期に交換することで、突然の故障やトラブルを回避できます。また、新しい給湯器は省エネ性能が向上しているものが多く、交換することでガス代や電気代の節約にもつながります。
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給湯器の交換は自分でやるのは危険! 交換が必要な時の対処法とは?
https://www.elife-suidou.com/2023/08/14/10418/
まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。