給湯器は今やどのご家庭にも1台はある、生活に欠かせない住宅設備のひとつです。そんな給湯器ですが、予期せず故障を起こしてしまったり、使っているうちに交換の時期になっていた・・・なんてケースもあるかと思います。しかし給湯器の修理などをどこに依頼すればいいか分からない、という方は意外にも多いです。今回は給湯器トラブルの際に連絡するべき業者と、必要なメンテナンスのタイミングについて解説をしていきます。毎日何気なく使っている給湯器ですが、必ずどのご家庭でも交換のタイミングはありますので、その時のための知識として覚えておくようにしましょう。
給湯器の故障・交換の際に頼むべき業者とは?

車が故障したら購入した車屋さんへ依頼する、携帯電話が故障したら購入した携帯屋さんへ依頼する・・・と、一般的な考え方をすると故障した製品は購入元に修理依頼をしますよね。そのため給湯器の故障・交換の際には、給湯器のメーカーに依頼すればいいのでは、と思われる方も多いですし、もちろん間違いではありません。しかし実は、給湯器の故障・交換の際はその他の業者に依頼することもできるため、目的や予算に応じて依頼する業者を選ぶことができます。では実際に、給湯器の故障・交換の際に頼むべき業者と依頼するうえでの注意点を見ていきましょう。
ガス会社
給湯器のトラブルで一番怖いのは、ガス漏れなどによる爆発や、不完全燃焼による一酸化炭素中毒です。過去には実際に一酸化炭素中毒で命を落とされた方もおり、給湯器の扱いには高い技術力が必要とされます。ガス会社は技術面でも安定した技術者が現場で作業を行うため、高い信頼性があり、安心して作業をお願いすることができます。ただし費用が高くなるため、安全や技術力重視で依頼したいという方に向いています。また給湯器交換の際などはガス会社が提供している範囲内でしか取り扱いがないため、給湯器が希望の物に交換できないといった可能性もあります。
電力会社
電気式給湯器やオール電化のご家庭であれば、電力会社への依頼もオススメです。電力機器に関する知識や技術力が豊富で、給湯器の故障や交換の際にも安心して依頼することができます。ただしガス会社と同様に、費用が高くなる傾向にあります。また電力会社の取り扱いがある機器での対応となるため、新しく違う給湯器を取り付けたいという希望があっても、依頼した電力会社が提供していない商品は選べません。
給湯器のメーカー
給湯器の販売元であるメーカーは、どこよりも一番商品に詳しいため、修理・交換する際は安心して依頼することができます。また保障やアフターサービスが手厚く、万が一トラブルが発生した際も安心です。保証期間内であれば無料や安い費用で修理ができる場合もあります。ただしメーカーに取り扱いのない違うメーカーへの商品にしたい、などの場合は商品の取り扱いがなく難しいです。保証期間を過ぎている場合などは修理費用などが高くなることもあるため、しっかりと確認する必要があります。
家電量販店やホームセンター
知らなかったという方も多いですが、実は家電量販店やホームセンターの一部では、給湯器の修理・交換サービスを請け負っていることがあります。家電量販店やホームセンターでは、他社との価格競争を行っているため、ガス会社や電気会社と比べて安い金額で修理・交換を依頼することができます。またメーカーや商品の取り扱いも幅広く、希望する商品を指定することも可能です。ただし保障やアフターサービスが充実していない、技術者にばらつきがあるなどといった面もあるため、価格が安いとは言っても依頼する先は慎重に選ぶ必要があります。
インターネットサービス
インターネットで給湯器の修理・交換を提供している業者もいるため、インターネットを介して依頼する方も多くなってきました。インターネットサービスを利用する際は、インターネット上で簡単に予約ができ、簡単に他社との見積もりを比べることもできます。お仕事でなかなか時間を取れないという方にはピッタリのサービスであり、価格競争が頻繁に行われているため費用も安く済ませることができます。ただし保障やアフターサービスが付いていなかったり、技術者の腕にばらつきがあり依頼時に見極めることが難しいという点は知っておく必要があります。
給湯器の依頼前に確認しておきたいポイント

給湯器を依頼する先として5つ具体的に解説をしてきましたが、どこに頼むべきか分からない、ある程度の予算はあるから安全を取りたい、という方であれば「ガス会社」「電力会社」「給湯器のメーカー」の3つをオススメします。どうしても安く済ませたいから、家電量販店やインターネットサービスを検討しているという方は、依頼する前に気を付けなければいけないポイントがいくつかあります。せっかく修理をしても施工不良などを起こしてしまうと大変な二次被害にもつながりますので、これからご紹介するポイントをしっかりと確認したうえで、業者に依頼するようにしましょう。
資格の有無
日本国内では、給湯器を扱う際に作業を行う作業員には専門資格が求められます。具体的にはガス設備士、電気工事士、給排水設備士があげられます。給湯器には主にガス、電気、水道の3つのライフラインが関わっており、施工不良などが起きるとその住宅や近隣にも影響を及ぼす可能性があるため、資格を持った作業員の対応が必要となります。例えばガス設備士ですが、万が一資格を持たない業者がガス給湯器の修理を行った場合、ガス事業法に違反しており、罰則が適用される可能性があります。実際の業者の取り締まりなどは状況に応じて変わることがありますが、正しい知識で行わないと危険であるため、特にインターネットでの広告から依頼をする際には作業員の資格を事前に確認しておくようにしましょう。
保障やアフターサービス
費用が安い業者ほど、保障やアフターサービスが充実していないということはよくあることです。しかし付けて数日以内の故障などは施工不良なども考えられますし、最初から製品に不具合があり時間の経過ととともに症状が出る、というケースもあります。こういったケースは本来であれば購入者に過失はありませんが、保障やアフターサービスが充実していない業者だときちんと見てくれない、追加で多額のお金を取られてしまうといったこともあります。そのため依頼する前には必ず保障やアフターサービスについて確認し、施工不良や製品の不具合があった場合の対応なども聞いておくと安心です。
相談窓口
何らかのトラブルが発生した際に、どの相談窓口に相談すればいいかを契約前に確認しておきましょう。担当者以外にも、担当者が属している事務所か会社の連絡が通じる窓口を予め聞いておくようにしましょう。不安があるという方は、実際にその窓口に直接電話をして、相談窓口として合っているか事前に確認を済ませておくと安心です。また家電量販店やホームセンターなどでは、お店やテナントの入っているビルが休みの場合があります。その際にトラブルが起きた場合、どこに連絡すべきかなどの対処法なども聞いておくと安心です。
業者の口コミや評判
依頼前には業者の口コミや評判を見ておくようにしましょう。口コミや評判を見ておくことで、悪い評価や態度の業者を避けることができます。しかし口コミや評判は、個々の感じ方の違いにもよって大きく左右される部分でもありますので、あくまで参考程度に留めておきましょう。あまりにも悪い口コミばかりが続いている業者も避けるべきですが、口コミの数がかなりあるにも関わらず、いい評価しかなく同じような誉め言葉が続いているような口コミは、業者側で意図的に口コミを操作していることもありますし、サクラである可能性もあります。完全に口コミで評価を信じ込んでしまうのも注意が必要です。可能であれば実際に施工を依頼した人から評判を聞けると安心です。
給湯器のメンテナンスの目安はいつ?

給湯器は便利な反面、万が一のトラブルの際に人命にも関わる危険がある設備のひとつでもあります。毎日安全に使用していくためには、給湯器のメンテナンスは欠かせません。では給湯器のメンテナンスはいつ頃を目安にすればいいのでしょうか。また、メンテナンス期間前でも修理を依頼すべき給湯器の症状には何があるのでしょうか。給湯器を安全に使うためにも、以下の内容を一緒に確認していきましょう。
給湯器の寿命は10年が目安
製品によって寿命は異なりますが、一般的には給湯器の寿命は10年程度と言われています。そのため10年前後でメンテナンスを行い、修理もしくは交換を選択される方が多いです。今の給湯器は実際に使える年数が長くなってきているため、10年以上トラブルなく使えているというご家庭も多いかと思いますが、今お使いの給湯器が10年を超えて使用しているようであれば、一度業者によるメンテナンスを依頼しましょう。
安全に使うためには1~2年おきに一度
給湯器を安全に使うためには、1年~2年に一度のメンテナンスを行っておくと安心です。メーカーの推奨メンテナンス期間は製品により異なりますが、基本的にはメーカーの推奨期間以内にメンテナンスを依頼するようにしましょう。給湯器は外からでは分かりにくいですが、内部で水漏れなどのトラブルが発生していることも珍しくなく、まれに害虫が中に入ってしまい電気回路を壊してしまうといったケースもあります。また現在では多くの給湯器が屋外配置型と、トラブルが発生していても気付きにくいものです。そのため安全に使うためにも、短期間でのメンテナンスは非常に重要です。
給湯器の修理を依頼すべき症状とは?
給湯器の寿命は10年ほどと言われていても、実際には立地環境の影響を受けて給湯器の部品が傷みやすかったり、家族が多いなどで使用頻度が高く10年以内に不調が出てしまうことも珍しくありません。しかしちょっとした不調であれば、どうしても放置しがちになってしまいますよね。なかには様子を見ても問題ないケースもありますが、給湯器の場合はほとんどが早いタイミングでの対応が重要となります。そこでここでは、給湯器の修理を依頼すべき具体的な症状についても解説をしていきますので、当てはまるものがあるかチェックしておきましょう。
お湯の温度が安定しない
シャワーを浴びているときに急に熱くなったりぬるくなったりする、あるいはお湯の出始めが極端に冷たいなど、温度の変化が激しい場合は、給湯器内部の温度センサーや燃焼装置に不具合が生じている可能性があります。特に冬場は身体への負担も大きく、急な温度変化でヒートショックを起こす危険もあります。また、複数の蛇口を同時に使うときだけ不安定になる場合には、水量センサーの異常や、給湯器の性能不足も考えられます。このような症状は自然に回復することはほぼなく、徐々に悪化していくため、早めに専門業者の点検を受けることが大切です。
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異音や異臭がする
給湯器から「ゴーッ」「カタカタ」といった普段と違う音がするようになったら、何らかの部品が摩耗・劣化しているサインかもしれません。たとえば、ファンモーターの異常であったり、バーナーの点火時にガスがうまく燃えないことで異音が発生するケースがあります。さらに、「焦げ臭いにおい」や「ガス臭」がする場合は非常に危険で、機器内部のガス漏れや不完全燃焼が原因である可能性があります。これらを放置すると、火災や一酸化炭素中毒など命に関わる重大な事故に発展する恐れがあるため、異変に気づいたらただちに使用を中止し、修理業者に連絡しましょう。
お湯がまったく出ない
蛇口をひねっても水しか出ない、お風呂のお湯張りが途中で止まってしまうなど、給湯そのものができなくなった場合、給湯器の故障が濃厚です。リモコンの電源が入らなかったり、点火音がしないといった場合は、電気系統や基板、あるいは点火装置などに異常があるかもしれません。給湯器は複雑な構造をしているため、原因の特定や修理には専門的な知識と技術が求められます。また、機器の寿命が近づいていると、こうしたトラブルが頻発することもあります。突然のお湯のトラブルに困らないためにも、早めの点検・修理依頼が重要です。
水漏れや結露が見られる
給湯器やその周囲の配管からポタポタと水が滴っていたり、機器の表面が常に濡れている状態が続いていたら、それは内部の漏水や結露が起きているサインかもしれません。経年劣化によってパッキンや接続部が傷んでいる場合もあれば、寒冷地では凍結による破損が原因となることもあります。放置すると周囲の壁や床にまで水が浸透し、建物全体に悪影響を及ぼす恐れもあります。見た目は小さなトラブルでも、内部で深刻なダメージが進んでいることもあるため、少しでも異常を感じたら早めに専門業者に調査・修理を依頼することが重要です。
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給湯器本体にエラー表示が出る
給湯器のリモコンに「11」「12」「632」などのエラーコードが表示された場合、それは内部に何らかの異常が発生しているサインです。たとえば「11」は点火不良、「632」は追い焚きポンプの異常など、コードごとに異なる意味があります。中には取扱説明書に従ってリセット操作で解消できる軽微なエラーもありますが、再発を繰り返す場合や、そもそも原因が分からない場合は、無理に使い続けると状態が悪化し、修理費用も高額になってしまう可能性があります。エラー表示は給湯器からの“助けてサイン”とも言えるため、見落とさず専門業者に相談することが大切です。
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給湯器のトラブルを放置したらどんなリスクがある?
給湯器に異常を感じても、「まだお湯が出るから大丈夫」と様子を見てしまう方は多いかもしれません。しかし、些細に思える不調も、放置することで深刻なトラブルへと発展する恐れがあります。単なる使いづらさにとどまらず、家族の健康や安全、住まいの寿命にまで影響を与えることも。ここでは、給湯器のトラブルを放置した場合に起こる可能性があるリスクについてもご紹介していきます。
お湯が突然使えなくなる
初期の不調をそのままにしておくと、ある日突然、蛇口をひねってもお湯が出ないという事態に陥ることがあります。点火不良や内部のセンサー異常、部品の劣化などが進行すると、給湯器が正常に作動しなくなってしまうからです。特に冬場や忙しい朝の時間帯にお湯が使えないと、日常生活に大きな支障が出ます。また、急な故障で修理の依頼が集中するシーズンには、業者の対応が遅れることもあるため、事前に異常に気づいた時点で対処するのが賢明です。
光熱費が無駄に高くなる
給湯器の異常は、燃焼効率の低下や無駄な稼働を引き起こすことがあり、その結果、ガス代や電気代が上昇する原因となります。たとえば、お湯を出すのに時間がかかる状態が続くと、その分だけエネルギーを余計に消費するため、知らないうちに毎月の光熱費に影響が出てしまいます。給湯器が劣化していても、完全に壊れるまで使い続けてしまうケースは多いですが、少しの修理や点検で無駄なコストを抑えられる可能性があるため、経済的な観点からも早期の対応が重要です。
重大な事故につながる可能性がある
給湯器はガスや電気を使用する設備であるため、異常を放置すると火災や一酸化炭素中毒といった重大事故を引き起こすリスクがあります。たとえば、不完全燃焼が発生しているにもかかわらず使い続けると、有毒な一酸化炭素が室内に漏れ出すことも。また、ガス漏れが起きた場合には引火による爆発の危険性も否定できません。「音が変」「焦げたような臭いがする」といった違和感を感じたら、自己判断で使い続けるのではなく、専門業者に相談することが命を守る行動につながります。
修理費用が高額になる
不調の初期段階であれば、部品交換だけで済んだはずの修理が、放置することで広範囲に不具合が広がり、結果的に高額な修理費がかかるというケースは少なくありません。たとえば、水漏れを放置して内部の基板にまで水が浸入してしまった場合、基板交換や本体ごとの取り替えが必要になることも。また、使用年数が10年を超えている場合には、修理よりも本体交換を勧められる可能性も高くなります。少しの不具合であっても、放っておくことでコストが大きくなることを認識しておきましょう。
家の建材や設備を傷める
給湯器の不具合によって起こる水漏れや結露を放置すると、その周囲の壁、床、天井といった建材にまで水が染み込み、カビの発生や腐食を引き起こす可能性があります。これにより、給湯器本体だけでなく、住宅全体に補修が必要となる事態にもなりかねません。特に、給湯器が屋内や屋根裏に設置されている場合は、見えない部分で水が広がり、発見が遅れることで被害が拡大するケースが多く見られます。トラブルを早期に修理することは、家そのものを守ることにもつながります。
まとめ
弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。